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乙4「消火の方法と消火剤」の問題と解説

物理・化学 18問・5択

消火には、可燃物を取り除く除去、酸素を断つ窒息、温度を下げる冷却、燃焼の連鎖を止める抑制の4つの方法があります。第4類の火災は窒息消火が基本で、棒状の水は燃え広がるので使えません。消火剤ごとに使える火災の種類と、主な消火効果を問題で確認しましょう。

よく問われるポイント

  • 消火の4要素(除去・窒息・冷却・抑制)と身近な例
  • 電気火災に使えない消火剤(棒状の水・棒状の強化液・泡)
  • 第4類の火災に棒状の水が使えない理由と、水溶性には耐アルコール泡を使うこと

消火の方法と消火剤の問題を解く

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各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。

問1 消火の方法 消火の方法と、その主な消火効果の組合せとして、誤っているものはどれか。
  • (1) 燃えている木材に水をかける……冷却消火
  • (2) 泡で油の表面を覆う……窒息消火
  • (3) ガスの元栓を閉める……除去消火
  • (4) ハロゲン化物消火剤で燃焼の連鎖反応を止める……抑制(負触媒)消火
  • ✅ (5) ろうそくの炎に息を吹きかけて消す……窒息消火

解説:ろうそくの炎を吹き消すのは、燃えている可燃性の蒸気を吹き飛ばして取り除く除去消火です。消火の方法は、可燃物を取り除く「除去」、酸素の供給を断つ「窒息」、熱を奪って温度を下げる「冷却」、燃焼の連鎖反応を止める「抑制(負触媒)」の4つです。

覚え方:消火の4要素は「除去・窒息・冷却・抑制」。

問2 消火剤 消火剤について、誤っているものはどれか。
  • ✅ (1) 二酸化炭素消火剤は人体に無害なので、密閉された室内で大量に放出しても安全である
  • (2) 水は蒸発熱が大きく、冷却効果が高い
  • (3) 霧状に放射する強化液は、油火災にも電気火災にも使用できる
  • (4) 泡消火剤は、電気火災には適さない
  • (5) 二酸化炭素消火剤は電気を通さないため、電気火災に使用できる

解説:二酸化炭素は毒性は低いものの、密閉された場所で大量に放出すると酸素濃度が下がり、窒息のおそれがあります。人がいる場所での使用には注意が必要です。水は冷却効果が高く、霧状の強化液は油火災・電気火災にも使えます。泡は水を含み電気を通すので電気火災には使えません。

問3 消火の方法 空気中の酸素濃度を下げていくと、一般に燃焼は継続しなくなる。その酸素濃度の目安として、最も適当なものはどれか。
  • (1) 約5%以下
  • (2) 約10%以下
  • ✅ (3) 約14〜15%以下
  • (4) 約18%以下
  • (5) 約21%以下

解説:空気中の酸素は約21%です。一般に、酸素濃度を約14〜15%以下に下げると燃焼は継続しなくなるとされます。窒息消火は、二酸化炭素や泡などで酸素の供給を断ったり、酸素濃度を下げたりして消火する方法です。

問4 消火剤 電気設備の火災に使用するのに、適さない消火剤はどれか。
  • (1) 二酸化炭素
  • (2) ハロゲン化物
  • ✅ (3) 泡
  • (4) 粉末(りん酸塩類)
  • (5) 霧状の強化液

解説:泡消火剤は水を含んでいて電気を通すため、感電のおそれがあり電気火災には適しません(棒状の水や棒状の強化液も同様)。二酸化炭素・ハロゲン化物・粉末は電気を通さず、霧状の水や強化液は細かい粒になって電気が伝わりにくいので、電気火災に使えます。

覚え方:電気火災に×なのは「泡・棒状の水・棒状の強化液」。

問5 消火の方法 消火の方法と主な効果の組合せとして、正しいものはどれか。
  • (1) 油の火災に泡をかける……冷却消火
  • (2) 森林火災で、延焼する方向の木を切り倒す……冷却消火
  • (3) ハロゲン化物消火剤を放射する……除去消火
  • ✅ (4) 燃えている物に砂をかける……窒息消火
  • (5) 燃えている木材に水をかける……抑制消火

解説:砂をかけて空気を遮断するのは窒息消火です。泡は主に窒息、木を切り倒して燃える物をなくすのは除去、ハロゲン化物は抑制(負触媒)、水は冷却の効果です。

問6 消火の方法 水が消火剤として優れている理由として、正しいものはどれか。
  • (1) 電気をまったく通さない
  • (2) 油と混ざりやすい
  • ✅ (3) 比熱と蒸発熱が大きく、冷却効果が高い
  • (4) 燃焼の連鎖反応を化学的に止める
  • (5) 酸素を吸収する

解説:水は比熱と蒸発熱が大きく、燃えている物から多くの熱を奪うので、冷却効果が高い消火剤です。ただし電気を通し、油の火災には使えません。

問7 消火の方法 窒息消火について、正しいものはどれか。
  • (1) 可燃物を取り除いて消火する方法である
  • (2) 燃えている物の温度を下げて消火する方法である
  • (3) 燃焼の連鎖反応を止めて消火する方法である
  • ✅ (4) 燃焼に必要な酸素の供給を断って消火する方法である
  • (5) 窒息消火は、第4類の火災には使えない

解説:窒息消火は、酸素の供給を断つか、酸素濃度を下げて消火する方法です。泡・二酸化炭素・砂などで覆う方法があり、第4類の火災の消火の基本です。

問8 消火の方法 抑制消火(負触媒消火)について、正しいものはどれか。
  • (1) 水の冷却作用によって消火する
  • ✅ (2) 燃焼の連鎖反応を断ち切って消火する
  • (3) 可燃物を取り除いて消火する
  • (4) 空気を遮断して消火する
  • (5) 抑制作用がある消火剤は、泡だけである

解説:抑制消火は、燃焼の連鎖反応を化学的に断ち切って消火する方法です。ハロゲン化物消火剤や粉末消火剤、霧状の強化液などに抑制作用があります。

問9 消火剤 強化液消火剤について、誤っているものはどれか。
  • (1) 炭酸カリウムなどの濃厚な水溶液である
  • (2) 低温でも凍りにくい
  • (3) 霧状に放射すると、油火災にも使用できる
  • (4) 霧状に放射すると、電気火災にも使用できる
  • ✅ (5) 棒状に放射すると、電気火災に最も適している

解説:棒状の強化液は電気を通すので、電気火災には適しません。強化液は炭酸カリウムなどの濃厚な水溶液で凍りにくく、冷却作用と抑制作用があり、霧状に放射すれば油火災・電気火災にも使えます。

問10 消火剤 粉末消火剤について、正しいものはどれか。
  • ✅ (1) りん酸塩類を主成分とするものは、普通・油・電気のいずれの火災にも使用できる
  • (2) 粉末消火剤は、水を主成分とする
  • (3) 粉末消火剤は、電気を通すので電気火災には使えない
  • (4) 粉末消火剤の主な効果は冷却である
  • (5) 炭酸水素塩類を主成分とするものは、普通火災に最も適している

解説:りん酸塩類を主成分とする粉末消火剤は、普通火災・油火災・電気火災のいずれにも使えます。炭酸水素塩類を主成分とするものは、油火災と電気火災に使います。粉末消火剤の主な効果は抑制と窒息で、電気を通しません。

問11 消火剤 泡消火剤について、誤っているものはどれか。
  • (1) 泡で燃焼物を覆う窒息効果がある
  • (2) 泡に含まれる水による冷却効果もある
  • ✅ (3) 電気を通しにくいので、電気火災に適している
  • (4) 油火災に使用できる
  • (5) 水溶性の液体の火災には、水溶性液体用の泡消火剤を使う

解説:泡は水を含んでいて電気を通すので、感電のおそれがあり電気火災には適しません。泡は窒息と冷却の効果があり油火災に使え、水溶性の液体には泡が消えにくい水溶性液体用泡消火剤を使います。

問12 消火剤 二酸化炭素消火剤について、正しいものはどれか。
  • (1) 主な消火効果は冷却である
  • (2) 電気を通すので、電気火災には使えない
  • ✅ (3) 消火後に汚損が少ない
  • (4) 人体に無害なので、地下室など密閉した場所でも安全に大量放出できる
  • (5) 燃焼の連鎖反応を断ち切る抑制効果が最も大きい

解説:二酸化炭素消火剤は気体なので、消火後の汚損が少ないのが長所です。主な効果は窒息で、電気を通さないので電気火災にも使えます。密閉した場所で大量に放出すると酸素が不足し、窒息のおそれがあります。

問13 消火の方法 ガソリンの火災の消火方法として、適さないものはどれか。
  • (1) 泡消火剤を放射する
  • (2) 二酸化炭素消火剤を放射する
  • ✅ (3) 棒状の水を放射する
  • (4) 粉末消火剤を放射する
  • (5) ハロゲン化物消火剤を放射する

解説:ガソリンは水より軽く水に溶けないので、棒状の水をかけると水に浮いて燃え広がるおそれがあります。第4類の火災には、酸素の供給を断つ窒息消火(泡・二酸化炭素・粉末・ハロゲン化物)が有効です。

問14 消火の方法 アルコール類やアセトンなど水溶性の第4類の火災に、通常の泡消火剤が適さない理由として、正しいものはどれか。
  • (1) 泡そのものが燃えてしまうから
  • ✅ (2) 泡が水溶性の液体に溶けて消えてしまい、窒息効果が得られないから
  • (3) 泡が電気を通して感電するから
  • (4) 水溶性の液体は比重が大きく、泡がすぐに沈むから
  • (5) 泡と水溶性の液体が反応して可燃性ガスが発生するから

解説:通常の泡は、アルコールなど水に溶ける液体と接すると泡が壊れて消えてしまい、液面を覆うことができません。そのため、水溶性の危険物には泡が消えにくい「水溶性液体用泡消火剤(耐アルコール泡)」を使います。

覚え方:水溶性には「耐アルコール泡」。

問15 消火の方法 第4類の危険物の火災の消火方法として、最も適切でないものはどれか。
  • ✅ (1) 大量の棒状の水で消火する
  • (2) 泡消火剤で窒息消火する
  • (3) 粉末消火剤で消火する
  • (4) 二酸化炭素消火剤で消火する
  • (5) 霧状の強化液で消火する

解説:第4類の多くは水より軽く水に溶けないので、棒状の水をかけると燃えている液体が浮いて広がります。泡・粉末・二酸化炭素・霧状の強化液などで窒息・抑制消火を行います。

問16 消火の方法 二硫化炭素の火災の消火方法として、正しいものはどれか。
  • (1) 水より軽く水に溶けないので、水をかけると燃え広がる
  • (2) 水溶性なので、普通の泡消火剤は溶けて消え、使えない
  • (3) 燃焼範囲が広いので、消火する方法はない
  • (4) 発火点が高いので、放置しておけば自然に火が消える
  • ✅ (5) 水より重く水に溶けないので、水で表面を覆って窒息消火することができる

解説:二硫化炭素は水より重く(比重約1.3)水に溶けないので、水をかけると水が表面を覆い、窒息消火することができます。ほかの多くの第4類とは逆の性質なので、よく問われます。

問17 消火の方法 アルコール類の火災の消火について、正しいものはどれか。
  • (1) 普通の泡消火剤が最も効果的である
  • (2) 棒状の水をかけて冷却するのが最もよい
  • (3) アルコール類は燃えても炎がはっきり見えるので、消火は容易である
  • ✅ (4) 水溶性液体用泡消火剤(耐アルコール泡)を使う
  • (5) 消火剤は使わず、燃え尽きるのを待つ

解説:アルコール類は水溶性なので、普通の泡は溶けて消えてしまいます。水溶性液体用泡消火剤を使います。メタノールなどは炎の色が淡く、明るい所では炎が見えにくいので注意が必要です。

問18 消火の方法 重油の火災について、正しいものはどれか。
  • (1) 重油は引火点が高いので、燃え出しても消火は容易である
  • (2) 重油の火災には、棒状の水が最も効果的である
  • (3) 重油は水溶性なので、耐アルコール泡を使う
  • (4) 重油は燃えない
  • ✅ (5) いったん燃え出すと液温が高くなり、消火が困難になる

解説:重油は常温では引火しにくいものの、いったん燃え出すと液温が非常に高くなり、消火が困難になります。泡・粉末・二酸化炭素などで窒息消火を行います。

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