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乙4「引火点・発火点・燃焼範囲」の問題と解説

物理・化学 18問・5択

引火点は「火を近づければ燃える最低の液温」、発火点は「火を近づけなくても燃え出す最低の温度」です。どちらも燃焼範囲(燃える蒸気の濃さの範囲)と深く関係しています。言葉の入れ替えや、燃焼範囲の濃度計算、物質ごとの引火点の比較は、物理・化学と性質・消火の両方で出ます。

よく問われるポイント

  • 引火点・燃焼点・発火点の定義と高さの順
  • 燃焼範囲の下限値・上限値の意味と、蒸気の濃度の計算
  • ガソリン・灯油などの引火点の比べ方

引火点・発火点・燃焼範囲の問題を解く

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各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。

問1 引火点 引火点の説明として、正しいものはどれか。
  • (1) 可燃性液体を加熱したとき、点火源がなくても自ら燃え出す最低の温度
  • (2) 燃焼を継続させるのに十分な蒸気を発生する最低の液温
  • (3) 液体の蒸気圧が大気圧と等しくなる温度
  • ✅ (4) 点火したとき燃え出すのに十分な濃度の蒸気を、液面上に発生する最低の液温
  • (5) 可燃性蒸気の濃度が燃焼範囲の上限値に達する液温

解説:引火点は、液面付近の蒸気の濃度が燃焼範囲の下限値に達し、点火源を近づけると燃え出す最低の液温です。点火源なしで燃え出す温度は発火点、燃焼が続く最低の液温は燃焼点、蒸気圧が大気圧と等しくなる温度は沸点です。

覚え方:引火点は「点火すれば燃える」、発火点は「点火しなくても燃える」。

問2 引火点と発火点 引火点と発火点について、誤っているものはどれか。
  • (1) 発火点とは、点火源を与えなくても物質が自ら発火する最低の温度をいう
  • (2) 引火点が低い物質ほど、常温で引火する危険性が大きい
  • ✅ (3) 発火点は、どの物質でも引火点より必ず低い
  • (4) 一般に、燃焼点は引火点より数℃高い
  • (5) ガソリンは、引火点より発火点のほうが高い

解説:一般に発火点は引火点よりずっと高い温度です。たとえばガソリンは引火点が-40℃以下、発火点は約300℃です。点火源があれば低い温度でも燃え(引火点)、点火源がなければかなり高温にならないと燃えない(発火点)と考えると整理できます。

問3 燃焼範囲 燃焼範囲(爆発範囲)について、誤っているものはどれか。
  • ✅ (1) 燃焼範囲が狭い物質ほど、危険性が大きい
  • (2) 燃焼範囲とは、空気中で燃焼することができる可燃性蒸気の濃度の範囲をいう
  • (3) 濃度の低いほうの限界を下限値、高いほうの限界を上限値という
  • (4) 下限値が低い物質ほど、わずかな蒸気の漏れでも燃焼する危険がある
  • (5) 蒸気の濃度が上限値を超えて濃すぎる場合は、点火してもそのままでは燃焼しない

解説:燃焼範囲が広い物質ほど、燃焼できる濃度の幅が大きいので危険性が大きくなります。たとえばジエチルエーテルや二硫化炭素は燃焼範囲が広く、非常に危険です。下限値が低いほど少しの蒸気で燃えるため危険で、濃度が上限値を超えると酸素が足りずに燃えません。

問4 燃焼範囲 燃焼範囲が1.4〜7.6vol%のガソリンの蒸気を、空気100Lと混ぜた。点火したときに燃焼するのはどれか。
  • (1) ガソリン蒸気 1L
  • ✅ (2) ガソリン蒸気 3L
  • (3) ガソリン蒸気 9L
  • (4) ガソリン蒸気 12L
  • (5) ガソリン蒸気 20L

解説:蒸気の濃度は「蒸気の体積 ÷(空気+蒸気の体積)×100」で求めます。1Lなら1÷101×100≒0.99%で下限値より薄く、3Lなら3÷103×100≒2.9%で燃焼範囲内、9Lなら9÷109×100≒8.3%で上限値より濃いので燃焼しません。12L(約10.7%)、20L(約16.7%)も上限値を超えています。

覚え方:濃度は「蒸気÷(空気+蒸気)」。分母に蒸気を足すのを忘れない。

問5 引火点 引火点が40℃の可燃性液体について、正しいものはどれか。
  • ✅ (1) 液温が40℃以上なら、点火源を近づけると引火する
  • (2) 液温が40℃になると、点火源がなくても自然に燃え出す
  • (3) 気温が40℃にならなければ、液温にかかわらず引火しない
  • (4) 液温が40℃未満であれば、霧状にしても引火しない
  • (5) 液温が40℃になると、液体が沸騰し始める

解説:引火点は「液温」で考えます。液温が引火点以上になると、点火源があれば引火できる濃度の蒸気が液面上にあります。点火源なしで燃え出すのは発火点です。また、霧状にしたり布にしみ込ませたりすると表面積が大きくなり、引火点より低い液温でも火がつくことがあります。

問6 引火点 液温が20℃のとき、点火源を近づけると引火するおそれがある液体はどれか。
  • (1) 引火点が40℃の液体
  • (2) 引火点が60℃の液体
  • ✅ (3) 引火点が-40℃の液体
  • (4) 引火点が100℃の液体
  • (5) 引火点が200℃の液体

解説:液温が引火点以上なら、点火源があれば引火するのに十分な蒸気が液面上にあります。引火点-40℃の液体は20℃で引火するおそれがありますが、引火点が20℃より高い液体は、加熱されない限り引火しにくい状態です。

問7 引火点 引火点について、正しいものはどれか。
  • (1) 引火点は、液体の温度ではなく、周囲の気温によって決まる値である
  • ✅ (2) 引火点が低い液体ほど、低い温度で引火するおそれがあり危険である
  • (3) 引火点は、どの物質でも発火点より必ず高い温度である
  • (4) 液温が引火点に達すると、燃焼が長時間にわたって続く
  • (5) 引火点は、液体の蒸気圧が外圧と等しくなり沸騰する温度である

解説:引火点が低いほど、低い液温でも引火に十分な蒸気が発生するので危険です。引火点は液温で考え、ふつうは発火点より低い温度です。引火点では燃焼が続かないこともあり、燃え続ける最低の液温は燃焼点です。

問8 引火点 霧状にした灯油について、正しいものはどれか。
  • (1) 霧状にすると、引火点が上がり燃えにくくなる
  • (2) 霧状にすると、蒸気が出なくなる
  • ✅ (3) 霧状にすると、引火点より低い液温でも火がつくことがある
  • (4) 霧状にしても、燃えやすさは変わらない
  • (5) 霧状にすると、灯油は不燃性になる

解説:液体を霧状にしたり布にしみ込ませたりすると、空気と接する表面積が大きくなり、引火点より低い液温でも火がつくことがあります。

問9 引火点と発火点 発火点について、誤っているものはどれか。
  • (1) 発火点は、点火源を与えなくても物質が自ら燃え出す最低の温度である
  • (2) 発火点が低い物質ほど危険性が大きい
  • (3) 二硫化炭素は、第4類の中でも発火点が特に低い
  • ✅ (4) ガソリンの発火点は、灯油の発火点より低い
  • (5) 一般に、発火点は引火点より高い温度である

解説:ガソリンの発火点は約300℃、灯油は約220℃で、ガソリンのほうが高い温度です。ガソリンは引火点がとても低い一方、発火点は灯油より高いという点がよく問われます。

問10 引火点と発火点 引火点・燃焼点・発火点の関係について、正しいものはどれか。
  • (1) 一般に、引火点 > 燃焼点 > 発火点 の順に高い
  • (2) 発火点に達しても、点火源がなければ燃えない
  • (3) 燃焼点では、蒸気の濃さが燃焼範囲の上限値に達する
  • (4) 引火点と燃焼点は、どの物質でも同じ温度である
  • ✅ (5) 一般に、燃焼点は引火点より数℃高い

解説:燃焼が続くのに十分な蒸気を出す燃焼点は、ふつう引火点より数℃高い温度です。一般に、引火点 < 燃焼点 < 発火点 の順に高くなります。発火点では点火源がなくても燃え出します。

問11 燃焼範囲 燃焼範囲(爆発範囲)が1.4〜7.6vol%の可燃性蒸気について、正しいものはどれか。
  • (1) 蒸気の濃度が1.0vol%のとき、点火すると燃焼する
  • ✅ (2) 蒸気の濃度が5.0vol%のとき、点火すると燃焼する
  • (3) 蒸気の濃度が10vol%のとき、点火すると燃焼する
  • (4) 蒸気の濃度が高いほど、どこまでも燃えやすくなる
  • (5) 燃焼範囲の下限値は7.6vol%である

解説:5.0vol%は燃焼範囲(1.4〜7.6vol%)の中なので、点火すると燃焼します。1.0vol%は薄すぎ、10vol%は濃すぎて燃えません。下限値は1.4vol%、上限値は7.6vol%です。

問12 燃焼範囲 燃焼範囲が1.4〜7.6vol%の蒸気を、空気50Lと混ぜた。燃焼可能な混合気になる蒸気の量はどれか。
  • (1) 0.5L
  • ✅ (2) 2L
  • (3) 5L
  • (4) 8L
  • (5) 10L

解説:濃度は「蒸気÷(空気+蒸気)×100」で求めます。2Lなら2÷52×100≒3.8%で燃焼範囲内です。0.5Lは約1.0%(薄すぎる)、5Lは約9.1%、8Lは約13.8%、10Lは約16.7%で、いずれも上限値を超えています。

問13 燃焼範囲 燃焼範囲と危険性について、正しいものはどれか。
  • (1) 燃焼範囲の下限値が高いほど危険である
  • (2) 燃焼範囲の上限値を超えるほど濃い蒸気は、最も燃えやすい
  • ✅ (3) 燃焼範囲が広いほど危険である
  • (4) 燃焼範囲は、液体の量で決まる
  • (5) 燃焼範囲は、蒸気の温度だけで決まる

解説:燃焼範囲が広いほど燃える条件がそろいやすく、下限値が低いほど少しの蒸気でも燃えるので危険です。上限値を超える濃い蒸気は、酸素が足りないので燃えません。

問14 燃焼範囲 次の物質のうち、燃焼範囲が最も広いものはどれか(数値は代表的な値)。
  • (1) ガソリン
  • (2) 灯油
  • (3) エタノール
  • (4) アセトン
  • ✅ (5) 二硫化炭素

解説:二硫化炭素の燃焼範囲はおおむね1.3〜50vol%と非常に広く、とても危険です。ガソリンはおおむね1.4〜7.6vol%、灯油は1.1〜6.0vol%程度、エタノールは3.3〜19vol%程度、アセトンは2.5〜12.8vol%程度です。

問15 引火点 液温が20℃のとき、点火源があれば引火するおそれがあるものはどれか。
  • (1) 灯油
  • (2) 軽油
  • (3) 重油
  • (4) グリセリン
  • ✅ (5) ガソリン

解説:ガソリンの引火点は-40℃以下なので、20℃では引火に十分な蒸気が発生しています。灯油(40℃以上)・軽油(45℃以上)・重油(60℃以上)・グリセリン(約199℃)は、引火点が20℃より高いので、加熱されない限り引火しにくい物質です。

問16 引火点 次の危険物を、引火点の低いものから高いものの順に並べたものとして、正しいものはどれか。
  • ✅ (1) ガソリン → アセトン → エタノール → 灯油 → 重油
  • (2) アセトン → ガソリン → エタノール → 灯油 → 重油
  • (3) ガソリン → エタノール → アセトン → 灯油 → 重油
  • (4) ガソリン → アセトン → 灯油 → エタノール → 重油
  • (5) ガソリン → アセトン → エタノール → 重油 → 灯油

解説:引火点は、ガソリン-40℃以下、アセトン-20℃、エタノール約13℃、灯油40℃以上、重油60〜150℃程度の順に高くなります。品名でいえば、第1石油類 → アルコール類 → 第2石油類 → 第3石油類の順と一致します。

問17 引火点 次の物質を引火点の低い順に並べたものとして、正しいものはどれか(数値は代表的な値)。
  • ✅ (1) ジエチルエーテル → ベンゼン → トルエン → 灯油
  • (2) ベンゼン → ジエチルエーテル → 灯油 → トルエン
  • (3) トルエン → ベンゼン → ジエチルエーテル → 灯油
  • (4) 灯油 → トルエン → ベンゼン → ジエチルエーテル
  • (5) ジエチルエーテル → トルエン → ベンゼン → 灯油

解説:引火点は、ジエチルエーテル約-45℃、ベンゼン約-11℃、トルエン約4℃、灯油40℃以上の順に高くなります。

問18 引火点 常温(20℃)では引火の危険が小さいものはどれか。
  • (1) ガソリン
  • (2) アセトン
  • (3) メタノール
  • (4) ジエチルエーテル
  • ✅ (5) 軽油

解説:軽油の引火点は45℃以上で、常温では引火の危険が小さい液体です。ガソリン・アセトン・メタノール・ジエチルエーテルは引火点が20℃より低く、常温でも引火の危険があります。

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