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乙4「運搬・移送と貯蔵・取扱いの基準」の問題と解説

法令 19問・5択

容器に入れて車で運ぶ「運搬」と、タンクローリー(移動タンク貯蔵所)で運ぶ「移送」は、ルールが大きく違います。運搬では危険物取扱者の乗車は不要ですが、移送では乗車と免状の携帯が必要です。容器の表示や混載のルール、貯蔵・取扱いの共通の基準とあわせて確認しましょう。

よく問われるポイント

  • 運搬は指定数量未満にも適用。容器の表示(第4類は「火気厳禁」)
  • 混載できる類の組合せ(第4類は第2・3・5類と混載できる)
  • 移送では危険物取扱者が乗車し免状を携帯する

運搬・移送と貯蔵・取扱いの基準の問題を解く

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各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。

問1 移動タンク貯蔵所 移動タンク貯蔵所による危険物の移送について、誤っているものはどれか。
  • ✅ (1) すべての危険物について、移送の経路などをあらかじめ所轄消防署長に届け出なければならない
  • (2) 移送する危険物を取り扱うことができる危険物取扱者が乗車しなければならない
  • (3) 乗車する危険物取扱者は、免状を携帯しなければならない
  • (4) 完成検査済証は、移動タンク貯蔵所に備え付けておかなければならない
  • (5) 連続運転時間が4時間を超えるなど長時間にわたる移送は、原則として2人以上の運転要員を確保しなければならない

解説:移送経路などを記載した書面をあらかじめ消防機関に送付する必要があるのは、アルキルアルミニウム・アルキルリチウムなど特定の危険物の移送に限られます。すべての危険物ではありません。移送時は危険物取扱者が乗車して免状を携帯し、完成検査済証などの書類は車両に備え付けます。

根拠:消防法 第16条の2、危険物の規制に関する政令 第30条の2、危険物の規制に関する規則 第47条の2

問2 運搬 危険物の運搬について、誤っているものはどれか。
  • ✅ (1) 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときは、危険物取扱者が乗車しなければならない
  • (2) 指定数量未満の危険物を運搬する場合にも、運搬の技術上の基準が適用される
  • (3) 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときは、車両の前後の見やすい箇所に「危」の標識を掲げる
  • (4) 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときは、その危険物に適応する消火設備を備える
  • (5) 運搬容器は、収納口を上方に向けて積載する

解説:「運搬」(容器に入れて車両で運ぶこと)では、危険物取扱者の乗車は義務づけられていません。乗車が必要なのは移動タンク貯蔵所による「移送」です。運搬の基準は数量にかかわらず適用され、指定数量以上なら「危」の標識と消火設備が必要です。

覚え方:運搬は乗車不要、移送は乗車必要。

根拠:消防法 第16条、危険物の規制に関する政令 第28条〜第30条

問3 運搬 第4類の危険物を運搬するとき、運搬容器の外部に表示する注意事項はどれか。
  • (1) 火気注意
  • (2) 禁水
  • ✅ (3) 火気厳禁
  • (4) 衝撃注意
  • (5) 空気接触厳禁

解説:第4類(引火性液体)の運搬容器には「火気厳禁」と表示します。運搬容器には、品名・危険等級・化学名、第4類の水溶性のものは「水溶性」、数量、注意事項を表示します。

根拠:危険物の規制に関する規則 第44条

問4 運搬 危険物を運搬する場合(いずれも指定数量の10分の1を超える量)、混載が禁止されている組合せはどれか。
  • (1) 第4類と第2類
  • (2) 第4類と第3類
  • ✅ (3) 第4類と第6類
  • (4) 第4類と第5類
  • (5) 第2類と第5類

解説:第4類は第2類・第3類・第5類と混載できますが、第1類・第6類(酸化性の物質)とは混載できません。酸化性の物質は可燃物の燃焼を激しくするためです。第2類は第4類・第5類と混載できます。なお、指定数量の10分の1以下の危険物にはこの制限は適用されません。

覚え方:混載OKは「1-6、2-4・5、3-4、4-2・3・5」。

根拠:危険物の規制に関する規則 第46条、別表第4

問5 貯蔵・取扱いの基準 製造所等における危険物の貯蔵・取扱いの共通の基準について、誤っているものはどれか。
  • (1) 許可若しくは届出をした品名以外の危険物、又は届け出た数量・倍数を超える危険物を貯蔵し、取り扱わない
  • (2) 危険物のくず・かす等は、1日に1回以上、その性質に応じて安全な場所で廃棄その他適当な処置をする
  • ✅ (3) 貯留設備や油分離装置にたまった危険物は、あふれないように随時下水に流して処理する
  • (4) 危険物が残存している設備・機械器具・容器等を修理する場合は、安全な場所で危険物を完全に除去した後に行う
  • (5) 可燃性の蒸気が漏れるおそれのある場所では、火花を発する機械器具等を使用しない

解説:貯留設備や油分離装置にたまった危険物は、あふれないように随時くみ上げます。下水や河川に流してはいけません。くず・かすの1日1回以上の処置、残存危険物を完全に除去してからの修理、火花を発する器具の使用禁止は、いずれも正しい基準です。

根拠:危険物の規制に関する政令 第24条

問6 運搬 危険物を運搬容器に収納する場合について、液体の危険物の収納率の基準として正しいものはどれか。
  • (1) 内容積の80%以下で、40℃で漏れない空間を残す
  • (2) 内容積の90%以下で、50℃で漏れない空間を残す
  • (3) 内容積の95%以下で、55℃で漏れない空間を残す
  • ✅ (4) 内容積の98%以下で、55℃で漏れない空間を残す
  • (5) 内容積の100%まで満たして密封する

解説:液体の危険物は、運搬容器の内容積の98%以下の収納率で、かつ55℃の温度で漏れないように十分な空間容積を残して収納します。液体は温度が上がると膨張するためです。

根拠:危険物の規制に関する規則 第43条の3

問7 運搬 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときに車両に掲げる標識として、正しいものはどれか。
  • (1) 0.3m平方の地が白色の板に、黒色の文字で「危険物」と表示する
  • (2) 0.6m平方の地が赤色の板に、白色の文字で「火気厳禁」と表示する
  • ✅ (3) 0.3m平方の地が黒色の板に、黄色の反射塗料などで「危」と表示する
  • (4) 0.3m平方の地が黄色の板に、黒色の文字で「危」と表示する
  • (5) 標識は不要で、運転者が免状を携帯すればよい

解説:指定数量以上を車両で運搬するときは、0.3m平方の地が黒色の板に黄色の反射塗料などで「危」と表示した標識を、車両の前後の見やすい箇所に掲げます。

根拠:危険物の規制に関する政令 第30条第1項第2号、危険物の規制に関する規則 第47条

問8 運搬 指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合について、誤っているものはどれか。
  • (1) 車両に標識を掲げる
  • (2) 運搬する危険物に適応する消火設備を備える
  • (3) 積替えや休憩のため車両を一時停止させるときは、安全な場所を選ぶ
  • (4) 危険物が著しく漏れるなど災害のおそれがあるときは、応急の措置を講じて消防機関などに通報する
  • ✅ (5) 運搬の経路を、あらかじめ所轄消防署長に届け出る

解説:運搬で経路の届出は求められていません。指定数量以上の運搬では、標識、適応する消火設備、一時停止の場所の配慮、災害のおそれがあるときの応急措置と通報が定められています。

根拠:危険物の規制に関する政令 第30条

問9 運搬 運搬容器の外部に行う表示事項として、定められていないものはどれか。
  • (1) 危険物の品名・危険等級・化学名
  • (2) 第4類の水溶性のものは「水溶性」
  • (3) 危険物の数量
  • ✅ (4) 運搬する者の氏名
  • (5) 収納する危険物に応じた注意事項

解説:運搬容器の外部には、品名・危険等級・化学名(第4類の水溶性のものは「水溶性」も)、数量、注意事項を表示します。運搬する者の氏名の表示は定められていません。

根拠:危険物の規制に関する規則 第44条

問10 運搬 2種類以上の危険物を運搬する場合、指定数量以上の危険物を運搬しているとみなされるのはどのような場合か。
  • ✅ (1) それぞれの危険物の数量を指定数量で割った値の和が1以上のとき
  • (2) それぞれの危険物が、すべて指定数量以上のとき
  • (3) いずれか1つの危険物が指定数量の半分を超えるとき
  • (4) 危険物の合計の量が1,000Lを超えるとき
  • (5) 運搬の距離が100kmを超えるとき

解説:運搬でも、品名や指定数量が異なる2種類以上の危険物は、それぞれの数量を指定数量で割った値の和が1以上なら、指定数量以上の危険物を運搬しているとみなされます。

根拠:危険物の規制に関する政令 第30条第2項

問11 移動タンク貯蔵所 移動タンク貯蔵所の基準として、正しいものはどれか。
  • ✅ (1) 移動貯蔵タンクの内部には、4,000L以下ごとに間仕切を設ける
  • (2) 移動貯蔵タンクの容量は、50,000L以下とする
  • (3) 移動タンク貯蔵所は、どこにでも常置してよい
  • (4) 移動タンク貯蔵所には、標識を掲げなくてよい
  • (5) 移動タンク貯蔵所には、消火器を備えなくてよい

解説:移動貯蔵タンクは容量30,000L以下とし、内部に4,000L以下ごとに完全な間仕切を設けます。常置場所は屋外の防火上安全な場所か、耐火構造・不燃材料の建築物の1階です。車両の前後に「危」の標識を掲げ、自動車用消火器を2個以上備えます。

根拠:危険物の規制に関する政令 第15条、危険物の規制に関する規則 第17条第2項、第35条

問12 移動タンク貯蔵所 移動タンク貯蔵所での取扱いについて、誤っているものはどれか。
  • ✅ (1) 移送中に休憩するときは、移動貯蔵タンクの危険物をすべて抜き取らなければならない
  • (2) 移動貯蔵タンクから液体の危険物をタンクに注入するときは、注入ホースを注入口に緊結する
  • (3) ガソリンを移動貯蔵タンクに入れたり出したりするときは、移動貯蔵タンクを接地する
  • (4) 引火点が40℃未満の危険物をタンクに注入するときは、移動タンク貯蔵所の原動機を停止させる
  • (5) ガソリンを移動貯蔵タンクの上部から注入するときは、注入管を用いる

解説:休憩のたびに危険物を抜き取る決まりはありません。移動タンク貯蔵所の取扱いでは、注入ホースの緊結、ガソリンなどの出し入れの際の接地、引火点40℃未満の危険物を注入するときの原動機の停止、上部から注入するときの注入管の使用が定められています。

根拠:危険物の規制に関する政令 第27条第6項第4号

問13 移動タンク貯蔵所 移動タンク貯蔵所の標識として、正しいものはどれか。
  • (1) 幅0.3m以上、長さ0.6m以上の白色の板に、黒色の文字で「危険物移動タンク貯蔵所」と表示する
  • (2) 赤色の板に白色の文字で「火気厳禁」と表示し、車両の側面に掲げる
  • (3) 黄色の板に黒色の文字で「危」と表示し、車両の後部にだけ掲げる
  • ✅ (4) 0.3m平方以上0.4m平方以下の地が黒色の板に、黄色の反射塗料などで「危」と表示し、車両の前後に掲げる
  • (5) 標識は、移動タンク貯蔵所の常置場所に掲げればよい

解説:移動タンク貯蔵所の標識は、0.3m平方以上0.4m平方以下の地が黒色の板に黄色の反射塗料などで「危」と表示し、車両の前後の見やすい箇所に掲げます。

根拠:危険物の規制に関する規則 第17条第2項

問14 移動タンク貯蔵所 移動タンク貯蔵所に備える消火設備として、正しいものはどれか。
  • ✅ (1) 自動車用消火器を2個以上備える
  • (2) 消火設備は備えなくてよい
  • (3) 大型消火器を1個以上備える
  • (4) 水バケツを3個以上備える
  • (5) 屋内消火栓設備を設ける

解説:移動タンク貯蔵所には、霧状の強化液・二酸化炭素・消火粉末などを放射する、一定の充てん量以上の自動車用消火器を2個以上備えます。

根拠:危険物の規制に関する規則 第35条第2号

問15 貯蔵・取扱いの基準 危険物の廃棄の技術上の基準として、誤っているものはどれか。
  • (1) 焼却する場合は、安全な場所で、他に危害を及ぼすおそれのない方法で行い、見張人をつける
  • (2) 埋没する場合は、危険物の性質に応じ、安全な場所で行う
  • (3) 危険物は、原則として海中や水中に流出させたり投下したりしない
  • ✅ (4) 少量であれば、見張人をつけずに住宅地で焼却してよい
  • (5) 危険物のくず・かす等は、1日に1回以上、安全な場所で廃棄その他適当な処置をする

解説:焼却するときは量にかかわらず、安全な場所で、他に危害を及ぼすおそれのない方法で行い、見張人をつけます。埋没は性質に応じて安全な場所で行い、海中・水中への流出・投下は原則禁止です。

根拠:危険物の規制に関する政令 第24条第5号、第27条第5項

問16 貯蔵・取扱いの基準 貯蔵の技術上の基準について、誤っているものはどれか。
  • ✅ (1) 屋内貯蔵所で第4類の第1石油類の容器を積み重ねるときは、高さ6mまで積み重ねてよい
  • (2) 貯蔵所には、原則として危険物以外の物品を貯蔵しない
  • (3) 類を異にする危険物は、原則として同一の貯蔵所において貯蔵しない
  • (4) 屋内貯蔵所では、容器に収納して貯蔵する危険物の温度が55℃を超えないようにする
  • (5) 屋外貯蔵タンクの計量口は、計量するとき以外は閉鎖しておく

解説:屋内貯蔵所での容器の積み重ね高さは原則3mまでです(第3石油類・第4石油類・動植物油類の容器だけなら4m、機械で荷役する構造の容器だけなら6m)。第1石油類の容器を6mまで積み重ねることはできません。

根拠:危険物の規制に関する政令 第26条、危険物の規制に関する規則 第40条の2

問17 貯蔵・取扱いの基準 製造所等における貯蔵・取扱いの共通の基準として、正しいものはどれか。
  • (1) 係員以外の者を自由に出入りさせてよい
  • (2) 空箱などは、整理しておけば製造所等に置いてよい
  • ✅ (3) みだりに火気を使用しない
  • (4) 危険物のくず・かす等は、1週間に1回以上処置する
  • (5) 危険物が残存している設備を修理するときは、危険物を残したまま慎重に行う

解説:製造所等では、みだりに火気を使用しない、係員以外の者をみだりに出入りさせない、みだりに空箱などの不必要な物件を置かない、くず・かす等は1日に1回以上処置する、残存危険物は完全に除去してから修理する、などの基準があります。

根拠:危険物の規制に関する政令 第24条

問18 貯蔵・取扱いの基準 危険物の貯蔵・取扱いの基準について、誤っているものはどれか。
  • (1) 危険物を貯蔵し、取り扱う建築物では、危険物の性質に応じて遮光や換気を行う
  • (2) 危険物は、温度計や圧力計などを監視して、適正な温度・湿度・圧力を保つ
  • (3) 危険物が漏れ、あふれ、飛散しないよう必要な措置を講じる
  • (4) 可燃性の蒸気が滞留するおそれのある場所では、火花を発する機械器具を使用しない
  • ✅ (5) 危険物を容器に収納するときは、腐食やさけめがあっても密栓できればよい

解説:容器は危険物の性質に適応し、破損・腐食・さけめなどがないものでなければなりません。ほかの選択肢はいずれも共通の基準として定められています。

根拠:危険物の規制に関する政令 第24条

問19 貯蔵・取扱いの基準 給油取扱所における取扱いの基準として、誤っているものはどれか(顧客に自ら給油させる給油取扱所などを除く)。
  • (1) 自動車等に給油するときは、固定給油設備を使用して直接給油する
  • (2) 自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させる
  • ✅ (3) 給油中に他の自動車が来たときは、給油空地の外の道路上で給油してよい
  • (4) 自動車等の一部が給油空地からはみ出たままで給油しない
  • (5) 移動貯蔵タンクから専用タンクに危険物を注入するときは、移動タンク貯蔵所を注入口の付近に停車させる

解説:給油は固定給油設備を使って直接行い、自動車等が給油空地からはみ出たまま給油してはいけません。給油時は原動機を停止させ、移動貯蔵タンクから専用タンクに注入するときは移動タンク貯蔵所を注入口付近に停車させます。

根拠:危険物の規制に関する政令 第27条第6項第1号

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