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乙4「特殊引火物と第1石油類」の問題と解説
性質・消火 16問・5択
ジエチルエーテル・二硫化炭素・アセトアルデヒドなどの特殊引火物は、第4類の中でも特に引火しやすい物質です。二硫化炭素は発火点が約90℃と低く、水より重いので水を張って貯蔵します。アセトン・ベンゼン・トルエンなど第1石油類の性状とあわせて、物質ごとの特徴を問題で確認しましょう。
よく問われるポイント
- ジエチルエーテルは過酸化物を生じることがある
- 二硫化炭素は発火点が低く、水より重いので水中で貯蔵する
- アセトンは水溶性、ベンゼン・トルエンは非水溶性
特殊引火物と第1石油類の問題を解く
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各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 アセトン アセトンの性状について、誤っているものはどれか。
- (1) 無色透明で、特有の臭気がある
- (2) 水によく溶ける
- (3) 第1石油類(水溶性液体)に該当する
- (4) 引火点は-20℃で、常温でも引火しやすい
- ✅ (5) 蒸気は空気より軽い
解説:アセトンの蒸気比重は約2.0で、空気より重い蒸気です。アセトンは無色透明で特有の臭気があり、水やアルコールによく溶けます。第1石油類の水溶性液体で、指定数量は400Lです。火災には水溶性液体用の泡を使います。
問2 ベンゼンとトルエン ベンゼンとトルエンについて、誤っているものはどれか。
- (1) ベンゼンは、無色透明で芳香のある液体である
- (2) トルエンは、無色透明で芳香のある液体である
- (3) どちらも水に溶けない
- ✅ (4) トルエンの引火点は、ベンゼンの引火点より低い
- (5) ベンゼンの蒸気は毒性が強い
解説:ベンゼンの引火点は約-11℃、トルエンは約4℃で、トルエンのほうが高くなっています。どちらも第1石油類(非水溶性)で、無色透明・芳香があり、水に溶けません。毒性はベンゼンのほうが強いとされています。
問3 特殊引火物 ジエチルエーテルの性状について、誤っているものはどれか。
- (1) 特殊引火物に該当する
- (2) 引火点は-40℃以下である
- (3) 沸点が約35℃と低く、揮発しやすい
- ✅ (4) 水より重いので、可燃性蒸気の発生を防ぐために水中で貯蔵する
- (5) 空気と長く接触したり日光にさらされたりすると、爆発性の過酸化物を生じることがある
解説:水より重く水中で貯蔵するのは二硫化炭素です。ジエチルエーテルは比重約0.7で水より軽く、水にわずかに溶けます。引火点は約-45℃、燃焼範囲が広く、麻酔性があります。過酸化物の生成を防ぐため、容器は密栓して冷暗所に貯蔵します。
問4 特殊引火物 二硫化炭素の性状について、誤っているものはどれか。
- (1) 発火点が約90℃と、第4類の中でも特に低い
- ✅ (2) 第1石油類に該当する
- (3) 水より重く、水に溶けない
- (4) 可燃性蒸気の発生を防ぐため、容器に水を張って貯蔵する
- (5) 燃焼すると、有毒な二酸化硫黄を発生する
解説:二硫化炭素は特殊引火物です。発火点が約90℃と非常に低く、蒸気配管などの熱でも発火するおそれがあります。比重が約1.3で水より重く水に溶けないので、水を張って蒸気が出ないようにして貯蔵します。
覚え方:二硫化炭素は「発火点90℃・水より重い・水中貯蔵」。
問5 特殊引火物 アセトアルデヒドの性状について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) においのない液体である
- (2) 特殊引火物に該当する
- (3) 沸点が約21℃と低く、揮発しやすい
- (4) 水によく溶ける
- (5) 酸化されると酢酸になる
解説:アセトアルデヒドは刺激臭のある無色の液体です。沸点が約21℃と低いため常温でも揮発しやすく、引火点は約-39℃です。水やエタノールによく溶けるので、火災には水溶性液体用の泡を使います。
問6 特殊引火物 ジエチルエーテルの性質について、正しいものはどれか。
- (1) 水より重く、水中で貯蔵する
- (2) 発火点が約90℃である
- (3) 無臭の液体である
- ✅ (4) 沸点が約35℃と低く、揮発しやすい
- (5) 燃焼範囲は非常に狭い
解説:ジエチルエーテルは沸点が約35℃と低く、非常に揮発しやすい液体です。特有の甘い刺激臭と麻酔性があり、燃焼範囲はおおむね1.9〜36vol%と広く危険です。水中で貯蔵するのは二硫化炭素、発火点約90℃も二硫化炭素の特徴です。
問7 特殊引火物 ジエチルエーテルの貯蔵・取扱いについて、正しいものはどれか。
- (1) 日光にさらして保管する
- (2) 水を張った容器で貯蔵する
- (3) 空気と長く接触させておく
- (4) 容器は開放しておき、蒸気を逃がす
- ✅ (5) 容器は密栓し、冷暗所に貯蔵する
解説:ジエチルエーテルは日光や空気との接触で爆発性の過酸化物を生じることがあるので、容器を密栓して冷暗所に貯蔵します。
問8 特殊引火物 アセトアルデヒドについて、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 燃焼範囲はガソリンより狭い
- (2) 沸点が約21℃と低い
- (3) 水によく溶ける
- (4) 刺激臭がある
- (5) 酸化すると酢酸になる
解説:アセトアルデヒドの燃焼範囲はおおむね4.0〜60vol%と、ガソリン(1.4〜7.6vol%)よりはるかに広い範囲です。沸点は約21℃で、水によく溶け、刺激臭があり、酸化すると酢酸になります。
問9 特殊引火物 二硫化炭素について、正しいものはどれか。
- (1) 水によく溶ける
- (2) 発火点は約300℃である
- (3) 水より軽い
- ✅ (4) 燃焼すると有毒な二酸化硫黄を発生する
- (5) 無害な物質である
解説:二硫化炭素は燃焼すると有毒な二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を発生します。水に溶けず水より重く、発火点は約90℃と非常に低く、蒸気には毒性があります。
問10 特殊引火物 特殊引火物について、正しいものはどれか。
- (1) 指定数量は200Lで、第1石油類の非水溶性液体と同じである
- (2) 代表的な物質は灯油と軽油で、ディーゼル機関の燃料に使われる
- (3) 引火点が-20℃以下であれば、沸点に関係なくすべて特殊引火物になる
- (4) すべて水より重く水に溶けないので、水中で貯蔵する
- ✅ (5) 1気圧で発火点が100℃以下のもの、または引火点が-20℃以下で沸点が40℃以下のものである
解説:特殊引火物は、1気圧で発火点が100℃以下のもの、または引火点が-20℃以下で沸点が40℃以下のものです。指定数量は50Lで、ジエチルエーテル・二硫化炭素・アセトアルデヒド・酸化プロピレンなどがあります。水より重いのは二硫化炭素です。
根拠:消防法 別表第一 備考
問11 アセトン アセトンについて、誤っているものはどれか。
- (1) 無色の液体で、特有の臭気がある
- (2) 揮発しやすい
- (3) 水によく溶ける
- ✅ (4) 水溶性なので、引火の危険はない
- (5) 引火点は約-20℃である
解説:アセトンは水溶性ですが、引火点が約-20℃と低く、常温でも引火しやすい危険な物質です。水に溶けることと燃えにくいことは関係ありません。
問12 ベンゼンとトルエン ベンゼンについて、正しいものはどれか。
- ✅ (1) 蒸気には強い毒性がある
- (2) 水によく溶ける
- (3) 無臭の液体である
- (4) 第2石油類に該当する
- (5) 引火点は約40℃である
解説:ベンゼンの蒸気は毒性が強く、吸い込むと中毒を起こすおそれがあります。無色透明で芳香があり、水に溶けません。第1石油類で、引火点は約-11℃です。
問13 ベンゼンとトルエン ベンゼンについて、誤っているものはどれか。
- (1) 融点が約5.5℃なので、冬季には固化することがある
- (2) 水より軽い
- ✅ (3) 電気をよく通すので、静電気は発生しにくい
- (4) アルコールなどの有機溶媒によく溶ける
- (5) 芳香族炭化水素である
解説:ベンゼンは電気を通しにくく、流動などによって静電気が発生しやすい物質です。融点が約5.5℃と高めで、冬には固まることがあります。
問14 第1石油類 酢酸エチルについて、正しいものはどれか。
- (1) 第3石油類に該当する
- ✅ (2) 果実のような芳香がある無色の液体である
- (3) 引火点は約100℃である
- (4) 水より重い
- (5) 褐色の粘りのある液体である
解説:酢酸エチルは果実のような芳香をもつ無色の液体で、第1石油類(引火点約-4℃)です。水より軽く、塗料の溶剤などに使われます。
問15 ベンゼンとトルエン トルエンについて、正しいものはどれか。
- (1) 水によく溶け、水溶性液体用の泡で消火する
- (2) 引火点が21℃以上なので、第2石油類に該当する
- ✅ (3) 無色透明で芳香があり、毒性はベンゼンより弱い
- (4) 水より重いので、こぼれると水の下に沈む
- (5) においのない、無色透明の液体である
解説:トルエンは無色透明で芳香がある第1石油類(引火点約4℃)です。毒性はベンゼンより弱いとされ、水に溶けず水より軽い液体です。
問16 特殊引火物 酸化プロピレンについて、正しいものはどれか。
- (1) 第3石油類に該当する
- (2) 水より重く、水中で貯蔵する
- (3) 発火点が約90℃で、二硫化炭素と同じ性質をもつ
- ✅ (4) 特殊引火物に該当し、水によく溶ける
- (5) 燃えない液体である
解説:酸化プロピレンは特殊引火物で、沸点が約35℃と低く揮発しやすく、水によく溶けます。重合しやすい性質もあり、貯蔵には注意が必要です。