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乙4「化学の基礎(物質の分類・酸化と還元)」の問題と解説
物理・化学 21問・5択
化学の分野では、単体・化合物・混合物の区別、同素体、物理変化と化学変化、酸化と還元、酸と塩基、有機化合物の性質、化学反応式とmolの計算が問われます。化学が苦手な人がつまずきやすい分野ですが、出題される内容は基本的なものに限られます。用語の意味を問題で確かめましょう。
よく問われるポイント
- 単体・化合物・混合物と、同素体・異性体・同位体の違い
- 酸化と還元、酸化剤は自らは還元されること
- 有機化合物の性質と、完全燃焼の化学反応式
- 金属のイオン化傾向と、配管の腐食を防ぐ方法
化学の基礎(物質の分類・酸化と還元)の問題を解く
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各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 物質の分類 次のうち、混合物はどれか。
- (1) 水
- (2) 酸素
- (3) エタノール
- ✅ (4) ガソリン
- (5) 二酸化炭素
解説:ガソリンは多くの種類の炭化水素が混ざった混合物です。灯油・軽油・空気・海水なども混合物です。水・エタノール・二酸化炭素は2種類以上の元素からなる化合物、酸素は1種類の元素からなる単体です。
問2 物質の分類 物質の分類について、正しいものはどれか。
- (1) 水素は化合物である
- (2) 食塩水は単体である
- (3) 二酸化炭素は混合物である
- ✅ (4) オゾンは単体である
- (5) 灯油は化合物である
解説:オゾン(O₃)は酸素原子だけからできているので単体です。水素は単体、食塩水は食塩と水の混合物、二酸化炭素は炭素と酸素の化合物、灯油は炭化水素の混合物です。
問3 物質の分類 同素体の組合せとして、正しいものはどれか。
- (1) 水と過酸化水素
- ✅ (2) 酸素とオゾン
- (3) エタノールとジメチルエーテル
- (4) 水素と重水素
- (5) メタンとエタン
解説:同素体は、同じ元素からできていて性質の異なる単体どうしです。酸素とオゾンのほか、ダイヤモンドと黒鉛、黄リンと赤リンなどがあります。エタノールとジメチルエーテルは分子式が同じで構造が違う異性体、水素と重水素は中性子の数が違う同位体です。
問4 物理変化と化学変化 次のうち、化学変化はどれか。
- (1) 氷が溶けて水になる
- (2) ガソリンが蒸発する
- ✅ (3) 鉄がさびる
- (4) ドライアイスが昇華する
- (5) ニクロム線に電流を流すと赤く熱くなる
解説:鉄がさびるのは、鉄が酸素と結びついて別の物質(酸化鉄)になる化学変化です。融解・蒸発・昇華は状態が変わるだけの物理変化で、ニクロム線が熱くなるのも物質そのものは変わらない物理変化です。
問5 酸化と還元 酸化と還元について、誤っているものはどれか。
- (1) 物質が酸素と化合する反応は、酸化である
- ✅ (2) 酸化剤は、相手の物質を酸化し、自らも酸化される
- (3) 物質が水素を失う反応は、酸化である
- (4) 物質が電子を失う反応は、酸化である
- (5) 酸化と還元は、同時に起こる
解説:酸化剤は相手を酸化し、自らは還元されます(還元剤は相手を還元し、自らは酸化されます)。酸化は「酸素を受け取る・水素を失う・電子を失う」反応で、ある物質が酸化されれば、相手の物質は必ず還元されます。
問6 酸と塩基 酸と塩基について、誤っているものはどれか。
- (1) 酸は、青色リトマス紙を赤色に変える
- (2) 塩基は、赤色リトマス紙を青色に変える
- (3) 中性の水溶液のpHは7である
- (4) pHの値が小さいほど、酸性が強い
- ✅ (5) 酸と塩基が反応して塩と水ができる反応を、酸化という
解説:酸と塩基が反応して塩と水ができる反応は中和です。酸化は酸素と化合する(電子を失う)反応のことです。pHは7が中性、7より小さいと酸性、大きいと塩基性(アルカリ性)です。
問7 有機化合物 有機化合物の一般的な性質について、誤っているものはどれか。
- (1) 主に炭素・水素・酸素などからできている
- (2) 燃えやすく、完全燃焼すると二酸化炭素と水を生じるものが多い
- (3) 水に溶けにくく、有機溶媒に溶けやすいものが多い
- (4) 無機化合物に比べて、融点や沸点が低いものが多い
- ✅ (5) 水に溶けて電気をよく通す電解質が多い
解説:有機化合物は、水に溶けにくく電気を通しにくい非電解質が多いのが特徴です。第4類の危険物の多くが静電気をためやすいのも、電気を通しにくいためです。燃えやすく、融点・沸点が低いものが多い点も有機化合物の特徴です。
問8 化学反応式 エタノール(C₂H₅OH)1molが完全燃焼するときに必要な酸素の物質量はどれか。 反応式:C₂H₅OH + ( )O₂ → 2CO₂ + 3H₂O
- (1) 1mol
- (2) 2mol
- ✅ (3) 3mol
- (4) 4mol
- (5) 6mol
解説:反応式の右辺の酸素原子は、2CO₂で4個、3H₂Oで3個、合わせて7個です。左辺のエタノールに酸素原子が1個あるので、残り6個をO₂でまかなうと3molになります。C₂H₅OH + 3O₂ → 2CO₂ + 3H₂O。エタノール1mol(46g)の完全燃焼には酸素3molが必要です。
問9 物質の分類 純物質(単体・化合物)に該当しないものはどれか。
- ✅ (1) 灯油
- (2) 水
- (3) 酸素
- (4) エタノール
- (5) 二酸化炭素
解説:灯油は、さまざまな炭化水素が混ざった混合物です。水・エタノール・二酸化炭素は化合物、酸素は単体で、いずれも純物質です。
問10 物質の分類 同素体・同位体・異性体について、正しいものはどれか。
- (1) 同位体は、分子式が同じで構造が異なる化合物で、エタノールとジメチルエーテルがその例である
- ✅ (2) 同素体は、同じ元素からなる単体で性質が異なるもので、ダイヤモンドと黒鉛がその例である
- (3) 異性体は、陽子の数が同じで中性子の数が異なる原子で、水素と重水素がその例である
- (4) 酸素とオゾンは、分子式が同じで構造が異なる異性体の関係にある
- (5) エタノールとジメチルエーテルは、同じ元素からなる単体なので同素体である
解説:同素体は同じ元素からなる性質の違う単体(ダイヤモンドと黒鉛、酸素とオゾン、黄リンと赤リン)です。同位体は陽子数が同じで中性子数が異なる原子、異性体は分子式が同じで構造が異なる化合物(エタノールとジメチルエーテル)です。
問11 物理変化と化学変化 物理変化に該当するものはどれか。
- ✅ (1) 水が凍る
- (2) 木炭が燃える
- (3) 鉄がさびる
- (4) 紙が燃える
- (5) 酸と塩基が中和する
解説:水が凍るのは状態が変わるだけで、物質そのもの(水)は変わらない物理変化です。燃焼・さび・中和は、別の物質ができる化学変化です。
問12 酸化と還元 酸化反応に該当するものはどれか。
- (1) 酸化銅を水素とともに加熱すると、銅ができる
- (2) 水が蒸発して水蒸気になる
- (3) 食塩が水に溶ける
- (4) ドライアイスが昇華する
- ✅ (5) 銅を空気中で加熱すると、酸化銅ができる
解説:銅が酸素と化合して酸化銅になるのは酸化です。酸化銅が水素によって酸素を奪われ銅になるのは還元です。蒸発・溶解・昇華は物理変化です。
問13 酸化と還元 酸化剤と還元剤について、正しいものはどれか。
- (1) 酸化剤は、相手に酸素を与え、自らも酸化される
- (2) 還元剤は、相手から電子を奪い、自らは還元される
- (3) 還元剤は、自らは還元される物質である
- ✅ (4) 酸化剤は、相手から電子を奪い、自らは還元される
- (5) 1つの反応で、酸化剤と還元剤が同時に存在することはない
解説:酸化剤は相手を酸化する(相手から電子を奪う、相手に酸素を与える)物質で、自らは還元されます。還元剤は相手を還元し、自らは酸化されます。酸化と還元は同時に起こります。
問14 酸と塩基 酸と塩基について、正しいものはどれか。
- (1) 塩酸は塩基である
- ✅ (2) pHが7より大きい水溶液は塩基性(アルカリ性)である
- (3) 水酸化ナトリウムの水溶液は酸性を示す
- (4) 酸の水溶液は、赤色リトマス紙を青色に変える
- (5) pHが1の水溶液は、pHが5の水溶液より酸性が弱い
解説:pH7が中性で、7より大きいと塩基性(アルカリ性)、小さいと酸性です。塩酸は酸、水酸化ナトリウムは塩基で、酸は青色リトマス紙を赤色に変えます。pHが小さいほど酸性が強くなります。
問15 酸と塩基 中和について、正しいものはどれか。
- ✅ (1) 酸と塩基が反応して、塩と水ができる反応である
- (2) 酸と酸が反応する反応である
- (3) 物質が酸素と化合する反応である
- (4) 物質が水に溶ける現象である
- (5) 中和すると、必ず気体が発生する
解説:中和は、酸と塩基が反応して塩と水ができる反応です。たとえば塩酸と水酸化ナトリウムが中和すると、塩化ナトリウム(食塩)と水ができます。
問16 有機化合物 官能基と化合物の組合せとして、誤っているものはどれか。
- (1) ヒドロキシ基(−OH)……エタノール
- (2) カルボキシ基(−COOH)……酢酸
- (3) アルデヒド基(−CHO)……アセトアルデヒド
- (4) ケトン基(カルボニル基 >CO)……アセトン
- ✅ (5) アミノ基(−NH₂)……ベンゼン
解説:ベンゼンは官能基を持たない芳香族炭化水素で、アミノ基を持つ代表的な化合物はアニリンです。ヒドロキシ基はアルコール、カルボキシ基はカルボン酸(酢酸)、アルデヒド基はアセトアルデヒド、ケトン基はアセトンが代表例です。
問17 有機化合物 有機化合物の一般的な性質として、正しいものはどれか。
- (1) 無機化合物に比べて、融点・沸点が高いものが多い
- ✅ (2) 完全燃焼すると、二酸化炭素と水を生じるものが多い
- (3) 燃えにくいものが多い
- (4) 水に溶けやすく、電気をよく通すものが多い
- (5) 炭素を含まない
解説:有機化合物は炭素を骨格とする化合物で、燃えやすく、完全燃焼すると二酸化炭素と水を生じるものが多くあります。一般に融点・沸点は低く、水に溶けにくく電気を通しにくいものが多い物質です。
問18 化学反応式 メタン(CH₄)が完全燃焼するときの化学反応式として、正しいものはどれか。
- (1) CH₄ + O₂ → CO₂ + H₂O
- ✅ (2) CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O
- (3) CH₄ + 3O₂ → CO₂ + 2H₂O
- (4) 2CH₄ + O₂ → 2CO + 4H₂
- (5) CH₄ + 2O₂ → C + 2H₂O + O₂
解説:メタン1分子の炭素1個は二酸化炭素1分子に、水素4個は水2分子になります。右辺の酸素原子は2+2=4個なので、O₂は2分子必要です。CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O。
問19 化学反応式 プロパン(C₃H₈)1molが完全燃焼するとき、必要な酸素の物質量はどれか。 反応式:C₃H₈ + ( )O₂ → 3CO₂ + 4H₂O
- (1) 3mol
- (2) 4mol
- ✅ (3) 5mol
- (4) 6mol
- (5) 7mol
解説:右辺の酸素原子は、3CO₂で6個、4H₂Oで4個、合わせて10個です。O₂は2個の酸素原子からなるので、10÷2=5molが必要です。C₃H₈ + 5O₂ → 3CO₂ + 4H₂O。
問20 金属と腐食 金属のイオン化傾向について、正しいものはどれか。
- (1) イオン化傾向が大きい金属ほど、酸化されにくい
- (2) 金(Au)は、鉄(Fe)よりイオン化傾向が大きい
- (3) 銅(Cu)は、亜鉛(Zn)よりイオン化傾向が大きい
- (4) イオン化傾向は、すべての金属で同じである
- ✅ (5) 亜鉛(Zn)は、鉄(Fe)よりイオン化傾向が大きい
解説:イオン化傾向は、K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>(H)>Cu>Hg>Ag>Pt>Au の順です。亜鉛は鉄よりイオン化傾向が大きく、イオン化傾向が大きい金属ほど電子を失いやすく(酸化されやすく)、腐食しやすくなります。
覚え方:「貸そうかな、まあ、あてにすな、ひどすぎる借金」でK・Ca・Na・Mg・Al・Zn・Fe・Ni・Sn・Pb・H・Cu・Hg・Ag・Pt・Au。
問21 金属と腐食 地中に埋設した鉄の配管の腐食を防ぐ方法として、正しいものはどれか。
- ✅ (1) 鉄よりイオン化傾向の大きいマグネシウムや亜鉛を、配管に接続する
- (2) 鉄よりイオン化傾向の小さい銅を、配管に接続する
- (3) 配管を、酸性の土壌に埋設する
- (4) 配管の一部をコンクリート中に、残りを土壌中に埋設する
- (5) 直流電気鉄道の近くに埋設する
解説:鉄よりイオン化傾向が大きい金属(マグネシウム・亜鉛など)を接続すると、その金属が先に溶け出して鉄の腐食を防ぎます(犠牲陽極)。イオン化傾向の小さい銅を接続すると、鉄がかえって腐食しやすくなります。酸性の土壌、コンクリートと土壌の境目、迷走電流の多い場所も腐食しやすい条件です。