乙4「静電気と火災予防」の問題と解説
物理・化学 13問・5択
第4類の危険物の多くは電気を通しにくく、流したりかき混ぜたりすると静電気がたまりやすい性質があります。放電の火花は可燃性の蒸気に火をつけることがあるため、静電気をためない工夫と、蒸気を出さない・ためない火災予防の方法をセットで覚えておくことが大切です。
よく問われるポイント
- 静電気がたまりやすい条件(不導体・乾燥・流速が速い)
- 接地・加湿・流速を遅くするなどの防止策
- 容器の密栓、蒸気の屋外の高所への排出など火災予防の基本
静電気と火災予防の問題を解く
選択肢をタップすると、すぐに正誤と解説が表示されます。問題の順番は毎回入れ替わります。
何問解きますか?
このクイズは JavaScript で動作します。ブラウザの JavaScript を有効にしてください。
まずは解説記事で整理する
収録問題を読む(全13問)
タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。
各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 静電気 静電気について、誤っているものはどれか。
- (1) 電気を通しにくい物質(不導体)ほど、静電気がたまりやすい
- (2) 湿度が低いほど、静電気はたまりやすい
- (3) 液体を配管で送るとき、流速が速いほど静電気が発生しやすい
- (4) 静電気の放電火花は、可燃性蒸気の点火源になることがある
- ✅ (5) 静電気の発生を防ぐには、接地をせずに絶縁しておくのがよい
解説:静電気を逃がすには、接地(アース)をして電気を地面に流すのが基本です。絶縁すると逆に静電気がたまります。不導体ほどたまりやすく、乾燥しているほどたまりやすく、流速が速いほど発生しやすいので、第4類の危険物を扱うときは接地・加湿・流速を遅くするといった対策をとります。
問2 静電気 静電気の蓄積を防ぐ方法として、効果がないものはどれか。
- (1) 容器や配管を接地する
- ✅ (2) 合成繊維の衣服を着用する
- (3) 室内の湿度を高くする
- (4) 液体を送る流速を遅くする
- (5) 除電服や帯電防止靴を着用する
解説:合成繊維(ナイロン・ポリエステルなど)は電気を通しにくく、こすれると静電気が発生しやすいので、着用すると逆効果です。木綿の衣服や除電服・帯電防止靴を着用します。接地・加湿・流速を遅くすることは、いずれも有効な対策です。
問3 静電気 静電気について、正しいものはどれか。
- (1) 静電気は、導体のほうが不導体よりたまりやすい
- (2) 静電気は、湿度が高いほどたまりやすい
- (3) 静電気が放電しても、火花が出ることはない
- ✅ (4) 静電気は、物体が摩擦されたり接触して離れたりすると発生する
- (5) 静電気は、物体の内部に均一にたまる
解説:静電気は、物体どうしの摩擦や接触・分離によって電子が移動して発生します。不導体ほどたまりやすく、乾燥しているほどたまりやすくなります。放電の際には火花が出ることがあり、可燃性蒸気の点火源になります。
問4 静電気 静電気による火災を防ぐための方法として、誤っているものはどれか。
- (1) タンクや配管を接地する
- ✅ (2) 合成繊維の作業着を着用する
- (3) 危険物を注入するときは、流速を遅くする
- (4) 作業場所の湿度を高くする
- (5) 導電性の靴を履く
解説:合成繊維の作業着は帯電しやすく、静電気の発生を増やします。木綿の衣服や除電服を着用するのが適切です。
問5 静電気 静電気の放電による火災について、正しいものはどれか。
- (1) 静電気の放電では、どんな場合でも着火しない
- (2) 可燃性蒸気の濃度が燃焼範囲の外にあっても、放電すれば必ず着火する
- (3) 最小着火エネルギーが大きい物質ほど、着火しやすい
- (4) 静電気は電気の量が少ないので、火災の原因にはならない
- ✅ (5) 静電気の放電エネルギーが、可燃性混合気の最小着火エネルギーより大きいと、着火するおそれがある
解説:放電のエネルギーが、その可燃性混合気を着火させるのに必要な最小のエネルギー(最小着火エネルギー)を超えると、着火するおそれがあります。最小着火エネルギーが小さい物質ほど着火しやすく、蒸気の濃度が燃焼範囲外なら着火しません。
問6 静電気 ガソリンなどを容器やタンクに注入するときの静電気対策として、正しいものはどれか。
- ✅ (1) 容器やタンクを接地し、流速を遅くする
- (2) できるだけ速い流速で注入して、作業時間を短くする
- (3) 注入管の先端を液面から離して、上から勢いよく落とす
- (4) 注入前に容器をよく振って、静電気を逃がす
- (5) プラスチック製の容器を使い、絶縁しておく
解説:容器やタンクを接地して電気を地面に逃がし、流速を遅くして静電気の発生を抑えます。上から勢いよく落とすと液がしぶきとなって静電気が発生しやすいので、注入管の先端はできるだけ底に近づけます。
問7 静電気 静電気が最もたまりやすい条件はどれか。
- (1) 湿度が高く、物質が電気を通しやすいとき
- (2) 湿度が高く、物質が電気を通しにくいとき
- (3) 湿度が低く、物質が電気を通しやすいとき
- ✅ (4) 湿度が低く、物質が電気を通しにくいとき
- (5) 湿度と静電気は関係がない
解説:空気が乾燥している(湿度が低い)と、電気が空気中の水分を伝って逃げにくくなります。また、電気を通しにくい物質(不導体)は電気が逃げにくいので、両方がそろうと最もたまりやすくなります。
問8 火災予防 第4類の危険物の貯蔵・取扱いについて、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 容器に詰めるときは、蒸気が漏れないよう空間を残さず満杯にする
- (2) 炎や火花、高温の物体との接触や加熱を避ける
- (3) 容器は密栓して、冷暗所に貯蔵する
- (4) 可燃性の蒸気を排出するときは、屋外の高所に排出する
- (5) 静電気が発生するおそれがあるときは、接地して蓄積を防ぐ
解説:液体は温度が上がると膨張するため、容器を満杯にすると容器が破損したり、危険物が漏れたりするおそれがあります。容器には一定の空間を残して詰めます。蒸気は空気より重く低い所にたまるので、排出は屋外の高所に行います。
問9 火災予防 ガソリンを容器に詰め替えるときの注意として、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 静電気が起きにくいよう、灯油用のポリ容器に入れる
- (2) 金属製の容器を接地して、静電気を逃がす
- (3) 静電気を抑えるため、注入する速度を遅くする
- (4) 詰め替える場所の周囲で火気を使用しない
- (5) 蒸気がたまらないよう、通風・換気をよくする
解説:プラスチックは電気を通しにくく、かえって静電気がたまりやすい材質です。灯油用のポリ容器はガソリン用ではなく、ガソリンを入れると静電気による火災や容器の劣化のおそれがあります。ガソリンは基準に適合した金属製の容器などに入れ、接地・流速を遅くする・換気・火気厳禁を守ります。
問10 火災予防 第4類の危険物の火災予防の方法として、誤っているものはどれか。
- (1) 容器は密栓して、冷暗所に貯蔵する
- (2) 可燃性の蒸気が滞留するおそれのある場所では、電気設備を防爆構造にする
- (3) 可燃性の蒸気は、屋外の高所に排出する
- (4) 通風や換気をよくする
- ✅ (5) 可燃性の蒸気は、床に近い低い所から室内に向けて排出する
解説:第4類の蒸気は空気より重いので、排出は屋外の高所に行います。室内の低い所に向けて排出すると、蒸気がたまって引火の危険が大きくなります。
問11 火災予防 危険物を貯蔵する容器について、正しいものはどれか。
- (1) 容器は、蒸気を逃がすため常に栓を開けておく
- ✅ (2) 容器は、熱膨張に備えて空間を残して詰める
- (3) ガソリンは、どのような容器に入れてもよい
- (4) 容器は、直射日光の当たる場所に置く
- (5) 容器は、静電気を防ぐため必ず絶縁物の上に置く
解説:液体は温度が上がると膨張するので、容器には空間を残して詰め、密栓して冷暗所に置きます。ガソリンは基準に適合した容器に入れ、静電気を防ぐため接地などを行います。
問12 火災予防 危険物を取り扱う場所での事故防止の対策として、誤っているものはどれか。
- (1) 危険物を取り扱う設備は、定期的に点検して漏れを防ぐ
- (2) 地下タンクの漏れを早く見つけるため、在庫量を毎日確認する
- (3) 危険物が漏れたときは、付近の火気を止め、換気して蒸気がたまらないようにする
- (4) 危険物を容器に詰め替えるときは、接地して静電気を逃がす
- ✅ (5) 危険物が漏れた場合は、下水や側溝に流して早く処理する
解説:漏れた危険物を下水や側溝に流すと、蒸気が広がって離れた場所で引火したり、環境を汚したりするおそれがあります。吸着材などで回収し、流出を広げないようにします。
問13 火災予防 第4類の危険物を取り扱う作業場所で、静電気による火災を防ぐ方法として適切なものはどれか。
- (1) 作業場所の湿度を低く保つ
- (2) 合成繊維の作業服を着る
- ✅ (3) 容器や設備を接地する
- (4) 危険物を勢いよく注ぎ込む
- (5) 容器を絶縁性のシートの上に置く
解説:容器や設備を接地して、たまった静電気を地面に逃がします。湿度を高くする、木綿の服を着る、流速を遅くするなども有効です。