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乙4「許可・届出・仮貯蔵と行政命令」の問題と解説
法令 18問・5択
製造所等の設置や位置・構造・設備の変更には市町村長等の許可が必要で、完成検査を受けるまでは使えません。一方、貯蔵する危険物の品名や数量の変更は届出で済みます。手続きの種類(許可・承認・届出)と期限(10日前まで・遅滞なく)を入れ替えたひっかけが、法令では定番です。また、無許可の変更や完成検査前の使用などの違反があると、市町村長等は許可の取消しや使用停止を命じることができます。
よく問われるポイント
- 設置・変更の許可から完成検査、使用開始までの流れ
- 仮使用(市町村長等の承認)と仮貯蔵(消防長・消防署長の承認で10日以内)の違い
- 品名・数量の変更は10日前まで、譲渡や用途の廃止は遅滞なく届出
- 許可の取消しと使用停止命令の事由の違い
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問1 仮貯蔵 製造所等以外の場所で、指定数量以上の危険物を仮に貯蔵・取り扱う場合について、次の文の(A)と(B)に当てはまるものの組合せとして正しいものはどれか。 「(A)の承認を受けて、(B)以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱うことができる。」
- (1) A:市町村長 B:7日
- ✅ (2) A:所轄消防長又は消防署長 B:10日
- (3) A:都道府県知事 B:10日
- (4) A:所轄消防長又は消防署長 B:30日
- (5) A:市町村長 B:14日
解説:仮貯蔵・仮取扱いは、所轄消防長または消防署長の承認を受け、10日以内の期間に限って認められます。承認する者は「市町村長等」ではない点がよくひっかけに使われます。
覚え方:仮貯蔵は「消防長・署長」で「10日」。
根拠:消防法 第10条第1項ただし書
問2 許可・届出 消防本部及び消防署を置く市町村の区域に、製造所(移送取扱所を除く製造所等)を設置する場合、許可を申請する先はどれか。
- (1) 都道府県知事
- (2) 所轄消防署長
- (3) 総務大臣
- (4) 所轄消防長
- ✅ (5) 当該市町村長
解説:消防本部・消防署を置く市町村の区域では市町村長、置かない市町村の区域では都道府県知事が許可を行います(移送取扱所は別の定めがあります)。これらをまとめて「市町村長等」と呼びます。消防長や消防署長は、仮貯蔵の承認を行う者です。
根拠:消防法 第11条第1項
問3 許可・届出 製造所等の設置・変更の手続きについて、誤っているものはどれか。
- (1) 製造所等を設置しようとする者は、市町村長等の許可を受けなければならない
- (2) 製造所等の位置・構造・設備を変更しようとする者も、市町村長等の許可を受けなければならない
- (3) 工事が完了したら完成検査を受け、基準に適合していると認められた後でなければ、製造所等を使用できない
- (4) 変更の工事中に、工事に係る部分以外の部分を使用したいときは、市町村長等の承認を受けて仮使用できる
- ✅ (5) 設置の許可を受けていれば、完成検査を受ける前でも危険物を貯蔵して使用を開始できる
解説:設置や変更の許可を受けて工事をしても、完成検査を受けて基準に適合すると認められる(完成検査済証の交付を受ける)までは使用できません。流れは「許可 → 工事 → 完成検査 → 使用開始」です。
根拠:消防法 第11条第1項・第5項
問4 許可・届出 「仮使用」の説明として、正しいものはどれか。
- (1) 指定数量以上の危険物を、10日以内の期間に限り仮に貯蔵すること
- ✅ (2) 製造所等の変更工事中に、変更の工事に係る部分以外の全部又は一部を、市町村長等の承認を受けて仮に使用すること
- (3) 完成検査を受ける前に、工事が完了した部分を市町村長等の承認を受けて仮に使用すること
- (4) 製造所等の譲渡を受けた者が、届出をする前に仮に使用すること
- (5) 製造所等の変更工事中に、工事を行っている部分を消防署長の承認を受けて仮に使用すること
解説:仮使用は、変更工事をしている間も、工事と関係のない部分を使い続けられるようにする制度です。承認するのは市町村長等です。10日以内の仮貯蔵(消防長・消防署長の承認)と混同しないよう注意しましょう。工事中の部分や、完成検査前の新設部分は仮使用できません。
根拠:消防法 第11条第5項ただし書
問5 許可・届出 製造所等に関する届出について、誤っているものはどれか。
- (1) 製造所等の譲渡又は引渡しを受けた者は、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- (2) 製造所等の用途を廃止したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- ✅ (3) 貯蔵する危険物の品名・数量又は指定数量の倍数を変更したときは、変更した日から10日以内に届け出なければならない
- (4) 危険物保安監督者を選任又は解任したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- (5) 危険物保安統括管理者を選任又は解任したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
解説:品名・数量・指定数量の倍数の変更は、「変更しようとする日の10日前まで」に市町村長等へ届け出ます。変更した後の届出ではありません。ほかの届出(譲渡・引渡し、用途の廃止、保安監督者・保安統括管理者の選任・解任)は「遅滞なく」です。
覚え方:品名・数量の変更だけは「10日前まで」。
根拠:消防法 第11条第6項、第11条の4、第12条の6、第12条の7、第13条
問6 許可・届出 次のうち、市町村長等の「許可」を受けなければならないものはどれか。
- ✅ (1) 製造所等の位置・構造・設備の変更
- (2) 貯蔵する危険物の品名の変更
- (3) 製造所等の譲渡
- (4) 製造所等の用途の廃止
- (5) 危険物保安監督者の選任
解説:位置・構造・設備の変更は、設置と同じく許可が必要です。品名の変更(10日前までに届出)、譲渡・用途の廃止・保安監督者の選任(いずれも遅滞なく届出)は、許可ではなく届出です。
根拠:消防法 第11条
問7 許可・届出 製造所等の位置・構造・設備を変更しないで、貯蔵する危険物の品名を変更しようとするときの手続きとして、正しいものはどれか。
- (1) 変更した日から10日以内に、市町村長等に届け出る
- (2) 変更しようとする日の10日前までに、市町村長等の許可を受ける
- ✅ (3) 変更しようとする日の10日前までに、市町村長等に届け出る
- (4) 変更しようとする日の前日までに、所轄消防長の承認を受ける
- (5) 位置・構造・設備を変えないので、手続きは必要ない
解説:位置・構造・設備を変えずに品名・数量・指定数量の倍数を変更するときは、変更しようとする日の10日前までに市町村長等に届け出ます。変更の後の届出や、許可ではない点に注意しましょう。
根拠:消防法 第11条の4
問8 許可・届出 製造所等の手続きと期限の組合せとして、誤っているものはどれか。
- (1) 用途の廃止……遅滞なく届け出る
- (2) 譲渡・引渡し……遅滞なく届け出る
- (3) 危険物保安監督者の選任……遅滞なく届け出る
- (4) 品名・数量の変更……変更しようとする日の10日前までに届け出る
- ✅ (5) 危険物施設保安員の選任……10日以内に届け出る
解説:危険物施設保安員の選任・解任には、届出の義務がありません。届出が必要なのは危険物保安監督者と危険物保安統括管理者の選任・解任です。ほかの組合せは正しい期限です。
根拠:消防法 第11条第6項、第11条の4、第12条の6、第13条第2項、第14条
問9 許可・届出 製造所等の譲渡または引渡しがあった場合について、正しいものはどれか。
- (1) 譲り渡した者が、遅滞なく市町村長等に届け出る
- (2) 譲り受けた者は、改めて設置の許可を受けなければならない
- ✅ (3) 譲り受けた者は、許可を受けた者の地位を承継し、遅滞なく市町村長等に届け出る
- (4) 譲り受けた者は、10日前までに市町村長等の承認を受ける
- (5) 届出は不要である
解説:製造所等の譲渡・引渡しがあると、譲り受けた者(引渡しを受けた者)が許可を受けた者の地位を承継し、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出ます。改めて許可を受ける必要はありません。
根拠:消防法 第11条第6項
問10 許可・届出 製造所等の完成検査について、正しいものはどれか。
- (1) 完成検査は、設置の許可の申請と同時に受ける
- (2) 完成検査は、所轄消防署長が行う
- (3) 完成検査を受ける前でも、許可を受けていれば使用を開始できる
- (4) 完成検査済証は、紛失しても再交付されない
- ✅ (5) 完成検査に合格すると、完成検査済証が交付される
解説:工事が完了したら市町村長等の完成検査を受け、基準に適合していると認められると完成検査済証が交付されます。完成検査を受けて合格するまでは、製造所等を使用できません(仮使用の承認を受けた部分を除く)。
根拠:消防法 第11条第5項
問11 許可・届出 製造所の変更工事中の取扱いについて、正しいものはどれか。
- (1) 変更工事中は、製造所のすべての部分を使用できない
- (2) 変更工事に係る部分も、所轄消防長の承認を受ければ使用できる
- (3) 変更工事中は、届出をすれば製造所のすべての部分を使用できる
- ✅ (4) 変更工事に係る部分以外の部分は、市町村長等の承認を受ければ、完成検査の前でも仮に使用できる
- (5) 変更工事に係る部分以外の部分は、承認を受けなくても使用できる
解説:変更工事中でも、工事に係る部分以外の部分について市町村長等の承認を受ければ、完成検査を受ける前でも仮に使用できます(仮使用)。工事をしている部分は使用できず、承認を受けずに使うこともできません。
根拠:消防法 第11条第5項ただし書
問12 許可・届出 消防本部及び消防署を置かない市町村の区域に、製造所等(移送取扱所を除く)を設置する場合の許可権者はどれか。
- (1) 当該市町村長
- ✅ (2) 当該区域を管轄する都道府県知事
- (3) 総務大臣
- (4) 最寄りの消防署長
- (5) 消防庁長官
解説:消防本部・消防署を置かない市町村の区域では、都道府県知事が許可を行います。消防本部・消防署を置く市町村の区域では市町村長が許可権者です。
根拠:消防法 第11条第1項
問13 許可・届出 次のうち、届出ではなく市町村長等の認可を受けなければならないものはどれか。
- (1) 危険物保安監督者の選任
- (2) 製造所等の用途の廃止
- (3) 製造所等の譲渡
- ✅ (4) 予防規程の作成
- (5) 危険物の品名の変更
解説:予防規程は、定めたときと変更するときに市町村長等の認可を受けます。保安監督者の選任、用途の廃止、譲渡は遅滞なく届出、品名の変更は10日前までの届出です。
根拠:消防法 第14条の2
問14 仮貯蔵 仮貯蔵・仮取扱いについて、正しいものはどれか。
- ✅ (1) 所轄消防長または消防署長の承認を受けて、10日以内の期間に限り行うことができる
- (2) 市町村長等の許可を受けて、30日以内の期間に限り行うことができる
- (3) 都道府県知事に届け出れば、期間の制限なく行うことができる
- (4) 指定数量未満の危険物について定められた制度である
- (5) 製造所等の変更工事中に、工事と関係のない部分を使用する制度である
解説:仮貯蔵・仮取扱いは、製造所等以外の場所で指定数量以上の危険物を、所轄消防長または消防署長の承認を受けて10日以内の期間に限って貯蔵・取り扱う制度です。工事中に使い続ける制度は仮使用です。
根拠:消防法 第10条第1項ただし書
問15 仮貯蔵 指定数量以上のガソリンを、製造所等以外の場所で7日間だけ仮に貯蔵したい。必要な手続きはどれか。
- (1) 市町村長等に、7日前までに届け出る
- (2) 市町村長等の許可を受ける
- ✅ (3) 所轄消防長または消防署長の承認を受ける
- (4) 都道府県知事の認可を受ける
- (5) 7日間なので手続きは不要
解説:10日以内であれば、所轄消防長または消防署長の承認を受けて仮に貯蔵できます。期間が短くても手続きは必要です。
根拠:消防法 第10条第1項ただし書
問16 行政命令 市町村長等が製造所等の設置の許可を取り消すことができる事由に該当しないものはどれか。
- (1) 許可を受けずに、製造所等の位置・構造・設備を変更したとき
- (2) 完成検査を受けずに、製造所等を使用したとき
- (3) 定期点検を行わず、または点検記録を作成・保存しなかったとき
- ✅ (4) 危険物保安監督者を定めなかったとき
- (5) 位置・構造・設備の基準に適合させるための修理・改造の命令に違反したとき
解説:危険物保安監督者を定めなかったときは、使用停止命令の事由ですが、許可の取消しの事由ではありません。無許可の変更、完成検査前の使用、定期点検の不実施、基準適合命令(修理・改造等の命令)違反などは、許可の取消しまたは使用停止命令の事由です。
根拠:消防法 第12条の2
問17 行政命令 市町村長等が製造所等の使用停止を命じることができる事由として、誤っているものはどれか。
- (1) 危険物の貯蔵・取扱いの基準を守るよう命じた命令に違反したとき
- ✅ (2) 危険物取扱者が保安講習の受講期限を1日過ぎたとき
- (3) 危険物保安統括管理者を定めなかったとき
- (4) 危険物保安監督者を定めなかったとき
- (5) 危険物保安監督者の解任命令に違反したとき
解説:保安講習を受けなかったことは、危険物取扱者個人の義務違反で、免状返納命令の対象になることはありますが、製造所等の使用停止命令の事由ではありません。ほかの選択肢はいずれも使用停止命令の事由です。
根拠:消防法 第12条の2第2項
問18 行政命令 公共の安全の維持や災害の発生の防止のため緊急の必要があるとき、市町村長等が製造所等に対して行えることとして正しいものはどれか。
- (1) 製造所等の設置の許可を、直ちに取り消さなければならない
- (2) その製造所等の危険物取扱者全員の免状を、取り上げることができる
- (3) 製造所等の建築物を、所有者の同意なく取り壊すことができる
- (4) 緊急の場合でも、市町村長等は何も命じることができない
- ✅ (5) 製造所等の使用を一時停止させ、または使用を制限することができる
解説:市町村長等は、公共の安全の維持または災害の発生の防止のため緊急の必要があると認めるときは、製造所等の使用の一時停止を命じ、または使用を制限することができます。
根拠:消防法 第12条の3