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乙4「アルコール類・第2〜第3石油類・動植物油類」の問題と解説
性質・消火 22問・5択
メタノール・エタノールなどのアルコール類、酢酸・キシレンなどの第2石油類、グリセリン・エチレングリコールなどの第3石油類、アマニ油などの動植物油類は、性状のちがいを問う問題で取り上げられます。色・におい・水溶性・比重のすり替えに注意しながら、物質ごとの特徴を確認しましょう。
よく問われるポイント
- メタノールは毒性が強く、炎が見えにくい
- 酢酸・グリセリン・エチレングリコールは水溶性
- ヨウ素価の大きい乾性油は自然発火しやすい
アルコール類・第2〜第3石油類・動植物油類の問題を解く
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各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 メタノール メタノールの性状について、誤っているものはどれか。
- (1) 毒性があり、飲むと失明や死亡のおそれがある
- (2) 水と任意の割合で溶け合う
- ✅ (3) 引火点はエタノールより高く、常温では引火しない
- (4) 燃焼時の炎の色が淡く、明るい所では炎が見えにくい
- (5) アルコール類に該当する
解説:メタノールの引火点は約11℃で、エタノール(約13℃)より低く、常温でも引火します。メタノールは毒性が強く、炎が見えにくいので火災に気づきにくい点にも注意が必要です。沸点は約64℃です。
問2 エタノール エタノールの性状について、誤っているものはどれか。
- (1) 無色透明で、特有の芳香がある
- (2) 水によく溶ける
- ✅ (3) 燃焼範囲は、メタノールより広い
- (4) 引火点は約13℃である
- (5) 沸点は約78℃である
解説:燃焼範囲はメタノール(約6.0〜36vol%)のほうがエタノール(約3.3〜19vol%)より広くなっています。エタノールは酒類に含まれるアルコールで、メタノールのような強い毒性はありませんが、麻酔性があります。
問3 第2石油類 酢酸の性状について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 腐食性はないので、金属製の容器で長期間保存してよい
- (2) 第2石油類(水溶性液体)に該当する
- (3) 刺激臭のある液体である
- (4) 水によく溶ける
- (5) 純度の高いものは約17℃以下で凝固し、氷酢酸と呼ばれる
解説:酢酸は金属やコンクリートを腐食する性質があるため、貯蔵する容器の材質に注意が必要です。酢酸は第2石油類の水溶性液体(指定数量2,000L)で、刺激臭があり、水によく溶けます。純度の高いものは冬に凝固しやすく、氷酢酸と呼ばれます。
問4 第2石油類 キシレンの性状について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 特有の赤色を帯びた液体である
- (2) 第2石油類に該当する
- (3) 無色透明の液体である
- (4) 3種類の異性体がある
- (5) 水に溶けない
解説:キシレンは無色透明の液体です。ベンゼン環に2つのメチル基が付いた構造で、その位置の違いによりオルト・メタ・パラの3種類の異性体があります。第2石油類の非水溶性液体で、水に溶けません。
問5 第3石油類 グリセリンの性状について、誤っているものはどれか。
- (1) 第3石油類(水溶性液体)に該当する
- (2) 無色で粘りのある液体である
- (3) 甘味がある
- ✅ (4) 強い刺激臭がある
- (5) 水より重い
解説:グリセリンは無色・無臭で、甘味のある粘りのある液体です。比重は約1.26で水より重く、水によく溶けます。第3石油類の水溶性液体で、指定数量は4,000Lです。
問6 第3石油類 エチレングリコールの性状について、正しいものはどれか。
- (1) 第2石油類に該当する
- ✅ (2) 無色で粘りがあり、甘味がある
- (3) 水に溶けない
- (4) 引火点は常温(20℃)より低い
- (5) 水より軽い
解説:エチレングリコールは無色で粘りがあり、甘味のある液体で、自動車の不凍液の原料に使われます。第3石油類の水溶性液体で、水によく溶けます。引火点は約111℃と高く、比重は約1.1で水より重い物質です。
問7 動植物油類 動植物油類について、誤っているものはどれか。
- (1) 動物の脂肉や植物の種子・果肉から抽出したもので、1気圧での引火点が250℃未満のものをいう
- (2) 乾性油はヨウ素価が大きく、自然発火しやすい
- (3) アマニ油は乾性油である
- ✅ (4) 不乾性油は、布にしみ込ませたときに最も自然発火しやすい
- (5) 一般に、水より軽く水に溶けない
解説:自然発火しやすいのは、ヨウ素価が大きい乾性油(アマニ油・キリ油など)です。不乾性油(ヤシ油・オリーブ油など)はヨウ素価が小さく、自然発火しにくい油です。乾性油がしみ込んだ布やぼろを積み重ねて放置すると、酸化熱がたまって自然発火することがあります。
根拠:消防法 別表第一 備考
問8 メタノール メタノールとエタノールに共通する性質として、正しいものはどれか。
- ✅ (1) 水によく溶ける
- (2) 強い毒性があり、飲むと失明するおそれがある
- (3) 引火点は40℃以上である
- (4) 水より重い
- (5) 燃焼範囲は1.4〜7.6vol%である
解説:メタノールとエタノールは、どちらも水によく溶けるアルコール類です。強い毒性はメタノールの特徴です。引火点はメタノール約11℃、エタノール約13℃で、どちらも水より軽い液体です。
問9 メタノール メタノールの性質として、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 引火点は常温より高いので、加熱しなければ引火しない
- (2) 沸点は約64℃である
- (3) 燃焼範囲はおおむね6.0〜36vol%である
- (4) 燃焼時の炎の色が淡く、見えにくい
- (5) 無色透明の液体である
解説:メタノールの引火点は約11℃で、常温(20℃前後)より低いので、加熱しなくても引火する危険があります。
問10 エタノール エタノールについて、正しいものはどれか。
- (1) 無臭の液体である
- (2) 水にほとんど溶けない
- ✅ (3) 沸点は約78℃である
- (4) 引火点は約50℃である
- (5) 第2石油類に該当する
解説:エタノールの沸点は約78℃です。特有の芳香をもつ無色の液体で、水によく溶け、引火点は約13℃のアルコール類です。
問11 エタノール エタノールの指定数量はどれか。
- (1) 50L
- (2) 200L
- ✅ (3) 400L
- (4) 1,000L
- (5) 2,000L
解説:エタノールはアルコール類で、指定数量は400Lです。メタノールも同じく400Lです。
根拠:危険物の規制に関する政令 別表第三
問12 アルコール類 2-プロパノール(イソプロピルアルコール)について、正しいものはどれか。
- (1) 第3石油類に該当する
- ✅ (2) アルコール類に該当する
- (3) 水に溶けない
- (4) 引火点は100℃以上である
- (5) 燃えない
解説:2-プロパノールは炭素数3の飽和1価アルコールで、アルコール類に該当します。水によく溶け、引火点は約12℃で常温でも引火の危険があります。
問13 第2石油類 第2石油類に該当する物質の組合せとして、正しいものはどれか。
- (1) ガソリン、ベンゼン、トルエン
- ✅ (2) 灯油、軽油、キシレン
- (3) 重油、クレオソート油、グリセリン
- (4) ギヤー油、シリンダー油
- (5) ジエチルエーテル、二硫化炭素
解説:灯油・軽油・キシレンは第2石油類です。ガソリン・ベンゼン・トルエンは第1石油類、重油・クレオソート油・グリセリンは第3石油類、ギヤー油・シリンダー油は第4石油類、ジエチルエーテル・二硫化炭素は特殊引火物です。
問14 第2石油類 酢酸について、正しいものはどれか。
- (1) 水に溶けない
- (2) 無臭である
- (3) 金属を腐食しない
- (4) 第1石油類に該当する
- ✅ (5) 水より重い
解説:酢酸の比重は約1.05で、水よりわずかに重い液体です。水によく溶け、刺激臭があり、金属などを腐食します。第2石油類の水溶性液体です。
問15 第2石油類 クロロベンゼンについて、正しいものはどれか。
- (1) 第1石油類で、水によく溶ける
- (2) 特殊引火物で、発火点が100℃以下である
- (3) 動植物油類で、自然発火しやすい
- (4) 燃えない液体である
- ✅ (5) 第2石油類の非水溶性液体で、水よりわずかに重い
解説:クロロベンゼンは第2石油類の非水溶性液体で、比重は約1.1と水よりわずかに重い物質です。第4類の多くは水より軽いので、水より重い物質として出題されることがあります。
問16 第3石油類 クレオソート油について、正しいものはどれか。
- (1) 水によく溶ける
- (2) 無臭の液体である
- ✅ (3) 第3石油類に該当する
- (4) 水より軽い
- (5) 第1石油類に該当する
解説:クレオソート油は、法令で第3石油類の例として挙げられている物質です。黄色〜暗緑色の液体で特異な臭気があり、水に溶けず、水より重い液体です。木材の防腐剤などに使われます。
根拠:消防法 別表第一 備考
問17 第3石油類 ニトロベンゼンについて、正しいものはどれか。
- (1) 第1石油類で、水より軽い
- ✅ (2) 第3石油類に該当し、水より重い
- (3) 水によく溶ける
- (4) 無色の気体である
- (5) 燃焼しない
解説:ニトロベンゼンは第3石油類で、比重が約1.2と水より重い淡黄色の液体です。水にはほとんど溶けず、毒性があります。
問18 第3石油類 第3石油類の水溶性液体に該当するものはどれか。
- (1) 重油
- (2) クレオソート油
- ✅ (3) グリセリン
- (4) ニトロベンゼン
- (5) アニリン
解説:グリセリンは第3石油類の水溶性液体で、指定数量は4,000Lです。エチレングリコールも同じく水溶性です。重油・クレオソート油・ニトロベンゼン・アニリンは非水溶性として扱われます。
問19 第4石油類 第4石油類について、正しいものはどれか。
- (1) 沸点が低く、常温で非常に蒸発しやすい
- ✅ (2) 1気圧で引火点が200℃以上250℃未満のものである
- (3) 指定数量は2,000Lで、第3石油類の非水溶性液体と同じである
- (4) 水によく溶けるので、水溶性液体用の泡で消火する
- (5) 代表的な物質は、アセトンや酢酸エチルである
解説:第4石油類は引火点が200℃以上250℃未満のもので、ギヤー油・シリンダー油などの潤滑油や可塑剤が該当します。常温では蒸発しにくく、指定数量は6,000Lです。
根拠:消防法 別表第一 備考
問20 動植物油類 乾性油に該当するものはどれか。
- (1) ヤシ油
- (2) オリーブ油
- (3) ツバキ油
- ✅ (4) アマニ油
- (5) ヒマシ油
解説:アマニ油はヨウ素価が大きい乾性油で、自然発火しやすい油です。キリ油も乾性油です。ヤシ油・オリーブ油・ツバキ油・ヒマシ油はヨウ素価が小さい不乾性油です。
問21 動植物油類 動植物油類の火災予防として、適切なものはどれか。
- (1) 乾性油をしみ込ませた布やぼろは、通風の悪い場所に積み重ねて保管する
- (2) 動植物油類は自然発火しないので、特に注意はいらない
- ✅ (3) 乾性油をしみ込ませた布は、空気に触れないよう処理するか、安全な場所で適切に廃棄する
- (4) 容器は直射日光の当たる場所に置く
- (5) 動植物油類は水溶性なので、水で薄めて捨てる
解説:乾性油がしみ込んだ布やぼろを積み重ねておくと、酸化熱がたまって自然発火することがあります。積み重ねて放置しないようにし、適切に処理します。
問22 動植物油類 半乾性油に該当するものはどれか。
- (1) アマニ油
- ✅ (2) ナタネ油
- (3) キリ油
- (4) ヤシ油
- (5) オリーブ油
解説:ナタネ油はヨウ素価が中程度の半乾性油です(ゴマ油・大豆油なども半乾性油)。アマニ油・キリ油は乾性油、ヤシ油・オリーブ油は不乾性油です。