乙4「法令」の問題と解説
指定数量と倍数の計算、製造所等の区分と位置・構造・設備の基準、許可・届出の手続き、保安距離・保有空地、危険物取扱者と保安監督者、定期点検、貯蔵・取扱い・運搬の基準などを問います。
本番15問・9問以上で合格
現在 40問 を収録しています。何問解くか選んで始めましょう。
何問解きますか?
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- 危険物の品名
- 指定数量
- 指定数量の倍数
- 仮貯蔵
- 製造所等の区分
- 許可・届出
- 保安距離
- 保有空地
- 危険物取扱者
- 免状
- 保安講習
- 危険物保安監督者
- 定期点検
- 予防規程
- 移動タンク貯蔵所
- 運搬
- 貯蔵・取扱いの基準
法令で学ぶこと
危険物の定義と類の区分、品名ごとの指定数量と倍数の計算、製造所・貯蔵所・取扱所の区分、設置・変更の許可や各種の届出、保安距離と保有空地、危険物取扱者の免状と保安講習、危険物保安監督者・保安統括管理者、定期点検・予防規程、貯蔵・取扱い・運搬・移送の基準、行政命令までを扱います。
試験での重要度
35問中15問を占める最大の科目で、9問以上の正解が必要です。暗記が中心なので、正しく覚えれば安定して得点源になります。
つまずきやすいポイント
- 「以上」と「超える」、「〜日前まで」と「遅滞なく」のように、言い回しの違いだけで正誤が入れ替わる選択肢が多く出ます。
- 許可が必要な手続き(設置・変更)と、届出でよい手続き(品名・数量の変更、譲渡・引渡し、廃止など)を混同しやすいです。
- 保安距離・保有空地・定期点検・予防規程は「どの施設に必要か」の一覧で問われます。施設ごとの例外(屋内タンク貯蔵所など)を押さえないと失点します。
- 免状の書換え・再交付と、保安講習の受講時期は、申請先や期限の数字の取り違えを狙われます。
学習の順番のおすすめ
- 危険物の定義と第4類の品名・指定数量を覚え、倍数の計算に慣れる
- 製造所等の区分(製造所・7種類の貯蔵所・4種類の取扱所)を整理する
- 許可・届出の手続きと期限を表で覚える
- 保安距離・保有空地・定期点検など「必要な施設」の一覧を覚える
- 免状・保安講習・保安監督者など人に関するルールを覚える
- 貯蔵・取扱い・運搬・移送の基準で仕上げる
公式資料・参考資料
試験科目や最新の試験情報は 消防試験研究センターの公式サイト、 法令の条文はe-Gov法令検索(消防法・危険物の規制に関する政令・規則)で確認できます。 体系的な学習にはテキスト・問題集をあわせてご利用ください。
収録問題を読む(全40問)
タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。
各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 危険物の品名 消防法別表第一に定める第4類の危険物の品名に該当しないものはどれか。
- (1) 特殊引火物
- (2) アルコール類
- (3) 動植物油類
- ✅ (4) 引火性固体
- (5) 第4石油類
解説:引火性固体は第2類(可燃性固体)の品名です。第4類(引火性液体)の品名は、特殊引火物・第1石油類・アルコール類・第2石油類・第3石油類・第4石油類・動植物油類の7つです。「引火性」という言葉につられて第4類と思わないよう、固体か液体かで区別しましょう。
覚え方:第4類の品名は「特・1・ア・2・3・4・動」の7つ。
根拠:消防法 別表第一
問2 危険物の品名 法令上、第1石油類の定義について、次の文の( )に当てはまるものはどれか。 「第1石油類とは、アセトン、ガソリンその他1気圧において引火点が( )未満のものをいう。」
- (1) -20℃
- (2) 0℃
- ✅ (3) 21℃
- (4) 40℃
- (5) 70℃
解説:第1石油類は引火点21℃未満、第2石油類は21℃以上70℃未満、第3石油類は70℃以上200℃未満、第4石油類は200℃以上250℃未満です。-20℃は特殊引火物の定義(引火点-20℃以下かつ沸点40℃以下)に出てくる数字なので混同に注意します。
覚え方:石油類の境目は「21・70・200・250」。
根拠:消防法 別表第一 備考
問3 危険物の品名 法令上の品名と、その品名に該当する引火点(1気圧)の範囲の組合せとして、正しいものはどれか。
- (1) 第1石油類……引火点0℃未満
- (2) 第3石油類……引火点70℃以上250℃未満
- (3) 第4石油類……引火点200℃以上300℃未満
- (4) 動植物油類……引火点300℃未満
- ✅ (5) 第2石油類……引火点21℃以上70℃未満
解説:第2石油類(灯油・軽油など)は引火点21℃以上70℃未満で正しい組合せです。第1石油類は21℃未満、第3石油類は70℃以上200℃未満、第4石油類は200℃以上250℃未満、動植物油類は引火点250℃未満のものです。境目の数字を1つずらした選択肢がよく出ます。
根拠:消防法 別表第一 備考
問4 危険物の品名 法令上、特殊引火物の定義について、次の文の(A)〜(C)に当てはまる数値の組合せとして正しいものはどれか。 「特殊引火物とは、ジエチルエーテル、二硫化炭素その他1気圧において、発火点が(A)℃以下のもの又は引火点が(B)℃以下で沸点が(C)℃以下のものをいう。」
- ✅ (1) A:100 B:-20 C:40
- (2) A:100 B:-40 C:20
- (3) A:200 B:-20 C:40
- (4) A:90 B:-20 C:100
- (5) A:200 B:-40 C:40
解説:特殊引火物は「発火点100℃以下」または「引火点-20℃以下かつ沸点40℃以下」のものです。二硫化炭素(発火点約90℃)は前者、ジエチルエーテル(引火点-45℃、沸点約35℃)は後者の条件にあてはまります。
覚え方:特殊引火物は「発火100、引火-20・沸点40」。
根拠:消防法 別表第一 備考
問5 危険物の品名 法令上のアルコール類について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 炭素原子の数が4個のブタノールも、アルコール類に該当する
- (2) 1分子を構成する炭素原子の数が1個から3個までの飽和1価アルコールをいう
- (3) 変性アルコールを含む
- (4) 飽和1価アルコールの含有量が60%未満の水溶液は除かれる
- (5) メタノールやエタノールが該当する
解説:法令上のアルコール類は、炭素数1〜3の飽和1価アルコール(メタノール・エタノール・プロパノールなど)で、変性アルコールを含みます。含有量60%未満の水溶液は除かれます。炭素数4のn-ブタノールはアルコール類ではなく、引火点(約35℃)から第2石油類に分類されます。
根拠:消防法 別表第一 備考、危険物の規制に関する規則 第1条の3
問6 指定数量 第4類の危険物の品名と指定数量の組合せとして、誤っているものはどれか。
- (1) 特殊引火物……50L
- (2) 第1石油類(非水溶性液体)……200L
- ✅ (3) 第2石油類(非水溶性液体)……2,000L
- (4) アルコール類……400L
- (5) 動植物油類……10,000L
解説:第2石油類の非水溶性液体(灯油・軽油など)の指定数量は1,000Lです(水溶性液体は2,000L)。第4類の指定数量は、特殊引火物50L、第1石油類200L(水溶性400L)、アルコール類400L、第2石油類1,000L(水溶性2,000L)、第3石油類2,000L(水溶性4,000L)、第4石油類6,000L、動植物油類10,000Lです。水溶性は非水溶性の2倍になります。
覚え方:50・200・400・1000・2000・6000・10000。水溶性は2倍。
根拠:危険物の規制に関する政令 別表第三
問7 指定数量 次の危険物のうち、指定数量が最も大きいものはどれか。
- (1) ガソリン
- (2) 灯油
- (3) 重油
- (4) エタノール
- ✅ (5) ギヤー油
解説:ギヤー油は第4石油類で指定数量6,000Lです。ガソリン(第1石油類・非水溶性)200L、灯油(第2石油類・非水溶性)1,000L、重油(第3石油類・非水溶性)2,000L、エタノール(アルコール類)400Lと比べて最も大きくなります。引火点が高く危険性の低い品名ほど、指定数量は大きく定められています。
根拠:危険物の規制に関する政令 別表第三
問8 指定数量の倍数 同一の場所で、ガソリン1,000L、灯油3,000L、重油4,000Lを貯蔵している。指定数量の倍数はいくつか。
- (1) 5倍
- (2) 8倍
- ✅ (3) 10倍
- (4) 12倍
- (5) 15倍
解説:倍数は「貯蔵量÷指定数量」を品名ごとに計算して合計します。ガソリン1,000÷200=5、灯油3,000÷1,000=3、重油4,000÷2,000=2で、合計10倍です。
根拠:消防法 第10条第2項、危険物の規制に関する政令 別表第三
問9 指定数量の倍数 同一の場所で、アセトン800L、メタノール1,200L、軽油2,000Lを貯蔵している。指定数量の倍数はいくつか。
- (1) 4倍
- (2) 5倍
- (3) 6倍
- ✅ (4) 7倍
- (5) 9倍
解説:アセトンは第1石油類の水溶性液体なので指定数量は400Lです。アセトン800÷400=2、メタノール(アルコール類)1,200÷400=3、軽油(第2石油類・非水溶性)2,000÷1,000=2で、合計7倍です。アセトンを非水溶性の200Lで計算すると4+3+2=9倍となり誤りです。
覚え方:アセトンは水溶性。指定数量は400L。
根拠:消防法 第10条第2項、危険物の規制に関する政令 別表第三
問10 指定数量の倍数 品名または指定数量が異なる2種類以上の危険物を同一の場所で貯蔵する場合、指定数量以上の危険物を貯蔵しているとみなされるのはどのような場合か。
- ✅ (1) 各危険物の数量をそれぞれの指定数量で割った値の和が1以上の場合
- (2) 各危険物の数量の合計を、最も小さい指定数量で割った値が1以上の場合
- (3) 最も数量の多い危険物の数量を、その指定数量で割った値が1以上の場合
- (4) 各危険物の数量をそれぞれの指定数量で割った値のうち、最大のものが1以上の場合
- (5) 各危険物の数量の合計を、各指定数量の合計で割った値が1以上の場合
解説:2種類以上の危険物を同一の場所で貯蔵・取り扱う場合は、品名ごとに「数量÷指定数量」を求め、その和が1以上なら指定数量以上とみなされます。1つずつは指定数量未満でも、合計すると規制の対象になることがあります。
根拠:消防法 第10条第2項
問11 指定数量 指定数量未満の危険物の貯蔵・取扱いの技術上の基準を定めているものはどれか。
- (1) 消防法
- (2) 危険物の規制に関する政令
- (3) 都道府県の規則
- ✅ (4) 市町村条例
- (5) 総務省令
解説:指定数量未満の危険物の貯蔵・取扱いの基準は、市町村条例で定められます。指定数量以上の危険物は消防法・政令・規則で規制されます。なお、運搬の基準は指定数量に関係なく消防法令が適用される点もあわせて覚えておきましょう。
根拠:消防法 第9条の4
問12 仮貯蔵 製造所等以外の場所で、指定数量以上の危険物を仮に貯蔵・取り扱う場合について、次の文の(A)と(B)に当てはまるものの組合せとして正しいものはどれか。 「(A)の承認を受けて、(B)以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱うことができる。」
- (1) A:市町村長 B:7日
- ✅ (2) A:所轄消防長又は消防署長 B:10日
- (3) A:都道府県知事 B:10日
- (4) A:所轄消防長又は消防署長 B:30日
- (5) A:市町村長 B:14日
解説:仮貯蔵・仮取扱いは、所轄消防長または消防署長の承認を受け、10日以内の期間に限って認められます。承認する者は「市町村長等」ではない点がよくひっかけに使われます。
覚え方:仮貯蔵は「消防長・署長」で「10日」。
根拠:消防法 第10条第1項ただし書
問13 製造所等の区分 次のうち、貯蔵所に該当しないものはどれか。
- (1) 屋内貯蔵所
- (2) 屋外タンク貯蔵所
- (3) 地下タンク貯蔵所
- ✅ (4) 販売取扱所
- (5) 移動タンク貯蔵所
解説:販売取扱所は取扱所の1つです。製造所等は、製造所、7種類の貯蔵所(屋内・屋外タンク・屋内タンク・地下タンク・簡易タンク・移動タンク・屋外)、4種類の取扱所(給油・販売・移送・一般)に区分されます。
根拠:危険物の規制に関する政令 第2条、第3条
問14 製造所等の区分 販売取扱所の区分について、正しいものはどれか。
- (1) 第1種販売取扱所は指定数量の10倍以下、第2種販売取扱所は10倍を超え30倍以下
- ✅ (2) 第1種販売取扱所は指定数量の15倍以下、第2種販売取扱所は15倍を超え40倍以下
- (3) 第1種販売取扱所は指定数量の20倍以下、第2種販売取扱所は20倍を超え40倍以下
- (4) 第1種販売取扱所は指定数量の15倍以下、第2種販売取扱所は15倍を超え50倍以下
- (5) 第1種販売取扱所は指定数量の10倍以下、第2種販売取扱所は10倍を超え40倍以下
解説:店舗で容器入りのまま危険物を販売する販売取扱所は、指定数量の15倍以下が第1種、15倍を超え40倍以下が第2種です。
覚え方:販売は「15」と「40」。
根拠:危険物の規制に関する政令 第3条第2号
問15 許可・届出 消防本部及び消防署を置く市町村の区域に、製造所(移送取扱所を除く製造所等)を設置する場合、許可を申請する先はどれか。
- (1) 都道府県知事
- (2) 所轄消防署長
- (3) 総務大臣
- (4) 所轄消防長
- ✅ (5) 当該市町村長
解説:消防本部・消防署を置く市町村の区域では市町村長、置かない市町村の区域では都道府県知事が許可を行います(移送取扱所は別の定めがあります)。これらをまとめて「市町村長等」と呼びます。消防長や消防署長は、仮貯蔵の承認を行う者です。
根拠:消防法 第11条第1項
問16 許可・届出 製造所等の設置・変更の手続きについて、誤っているものはどれか。
- (1) 製造所等を設置しようとする者は、市町村長等の許可を受けなければならない
- (2) 製造所等の位置・構造・設備を変更しようとする者も、市町村長等の許可を受けなければならない
- (3) 工事が完了したら完成検査を受け、基準に適合していると認められた後でなければ、製造所等を使用できない
- (4) 変更の工事中に、工事に係る部分以外の部分を使用したいときは、市町村長等の承認を受けて仮使用できる
- ✅ (5) 設置の許可を受けていれば、完成検査を受ける前でも危険物を貯蔵して使用を開始できる
解説:設置や変更の許可を受けて工事をしても、完成検査を受けて基準に適合すると認められる(完成検査済証の交付を受ける)までは使用できません。流れは「許可 → 工事 → 完成検査 → 使用開始」です。
根拠:消防法 第11条第1項・第5項
問17 許可・届出 「仮使用」の説明として、正しいものはどれか。
- (1) 指定数量以上の危険物を、10日以内の期間に限り仮に貯蔵すること
- ✅ (2) 製造所等の変更工事中に、変更の工事に係る部分以外の全部又は一部を、市町村長等の承認を受けて仮に使用すること
- (3) 完成検査を受ける前に、工事が完了した部分を市町村長等の承認を受けて仮に使用すること
- (4) 製造所等の譲渡を受けた者が、届出をする前に仮に使用すること
- (5) 製造所等の変更工事中に、工事を行っている部分を消防署長の承認を受けて仮に使用すること
解説:仮使用は、変更工事をしている間も、工事と関係のない部分を使い続けられるようにする制度です。承認するのは市町村長等です。10日以内の仮貯蔵(消防長・消防署長の承認)と混同しないよう注意しましょう。工事中の部分や、完成検査前の新設部分は仮使用できません。
根拠:消防法 第11条第5項ただし書
問18 許可・届出 製造所等に関する届出について、誤っているものはどれか。
- (1) 製造所等の譲渡又は引渡しを受けた者は、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- (2) 製造所等の用途を廃止したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- ✅ (3) 貯蔵する危険物の品名・数量又は指定数量の倍数を変更したときは、変更した日から10日以内に届け出なければならない
- (4) 危険物保安監督者を選任又は解任したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- (5) 危険物保安統括管理者を選任又は解任したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
解説:品名・数量・指定数量の倍数の変更は、「変更しようとする日の10日前まで」に市町村長等へ届け出ます。変更した後の届出ではありません。ほかの届出(譲渡・引渡し、用途の廃止、保安監督者・保安統括管理者の選任・解任)は「遅滞なく」です。
覚え方:品名・数量の変更だけは「10日前まで」。
根拠:消防法 第11条第6項、第11条の4、第12条の6、第12条の7、第13条
問19 許可・届出 次のうち、市町村長等の「許可」を受けなければならないものはどれか。
- ✅ (1) 製造所等の位置・構造・設備の変更
- (2) 貯蔵する危険物の品名の変更
- (3) 製造所等の譲渡
- (4) 製造所等の用途の廃止
- (5) 危険物保安監督者の選任
解説:位置・構造・設備の変更は、設置と同じく許可が必要です。品名の変更(10日前までに届出)、譲渡・用途の廃止・保安監督者の選任(いずれも遅滞なく届出)は、許可ではなく届出です。
根拠:消防法 第11条
問20 保安距離 製造所の保安距離について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 7,000V超35,000V以下の特別高圧架空電線……10m以上
- (2) 製造所の敷地外にある一般の住居……10m以上
- (3) 学校・病院など多数の人を収容する施設……30m以上
- (4) 重要文化財に指定された建造物……50m以上
- (5) 高圧ガスを貯蔵し又は取り扱う施設……20m以上
解説:使用電圧7,000V超35,000V以下の特別高圧架空電線との保安距離は水平距離3m以上です(35,000V超は5m以上)。住居10m、高圧ガス施設20m、学校・病院・劇場など多数の人を収容する施設30m、重要文化財50mは正しい数字です。
覚え方:住居10・高圧ガス20・学校病院30・文化財50、電線は3と5。
根拠:危険物の規制に関する政令 第9条第1項第1号
問21 保安距離 次の製造所等のうち、保安距離を保つ必要がないものはどれか。
- ✅ (1) 給油取扱所
- (2) 製造所
- (3) 屋内貯蔵所
- (4) 屋外タンク貯蔵所
- (5) 屋外貯蔵所
解説:保安距離が必要なのは、製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所・一般取扱所の5つです。給油取扱所は市街地にも設置されるため、保安距離の定めはありません。
覚え方:保安距離は「製造・屋内・屋外タンク・屋外・一般」の5つ。
根拠:危険物の規制に関する政令 第9条、第10条、第11条、第16条、第19条
問22 保有空地 製造所の周囲に保有しなければならない空地の幅について、正しいものはどれか。
- (1) 指定数量の倍数が10以下……1m以上、10を超える……3m以上
- ✅ (2) 指定数量の倍数が10以下……3m以上、10を超える……5m以上
- (3) 指定数量の倍数が10以下……3m以上、10を超える……10m以上
- (4) 指定数量の倍数が10以下……5m以上、10を超える……10m以上
- (5) 指定数量の倍数が10以下……2m以上、10を超える……5m以上
解説:製造所の保有空地は、指定数量の倍数が10以下なら3m以上、10を超えるなら5m以上です。保有空地は消火活動と延焼防止のための空地で、物品を置くことはできません。
根拠:危険物の規制に関する政令 第9条第1項第2号
問23 保有空地 次の製造所等のうち、周囲に保有空地を必要とするものはどれか。
- (1) 地下タンク貯蔵所
- (2) 屋内タンク貯蔵所
- (3) 移動タンク貯蔵所
- ✅ (4) 屋外貯蔵所
- (5) 販売取扱所
解説:保有空地が必要なのは、保安距離が必要な5施設(製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所・一般取扱所)に、屋外に設ける簡易タンク貯蔵所と地上に設ける移送取扱所を加えたものです。地下タンク・屋内タンク・移動タンク貯蔵所、販売取扱所は不要です。
根拠:危険物の規制に関する政令 第16条第1項第4号
問24 危険物取扱者 危険物取扱者について、正しいものはどれか。
- (1) 丙種危険物取扱者は、取り扱える危険物について、危険物取扱者以外の者が取り扱う際に立ち会うことができる
- ✅ (2) 乙種第4類の危険物取扱者は、第4類のすべての危険物について、危険物取扱者以外の者が取り扱う際に立ち会うことができる
- (3) 乙種第4類の危険物取扱者は、6か月以上の実務経験があれば、第1類の危険物も取り扱うことができる
- (4) 危険物取扱者以外の者は、危険物取扱者の立会いがあっても危険物を取り扱うことができない
- (5) 甲種危険物取扱者は、すべての類の危険物を取り扱えるが、立会いをすることはできない
解説:乙種は免状を受けた類の危険物の取扱いと立会いができます。甲種はすべての類の取扱いと立会いができます。丙種は指定された危険物(ガソリン・灯油・軽油など)を自ら取り扱えますが、立会いはできません。危険物取扱者以外の者も、甲種・乙種の立会いがあれば取り扱えます。実務経験で取り扱える類が増えることはありません。
根拠:消防法 第13条第3項
問25 免状 危険物取扱者免状の書換えを申請しなければならないのはどれか。
- (1) 現住所が変わったとき
- ✅ (2) 本籍地の属する都道府県が変わったとき
- (3) 勤務先が変わったとき
- (4) 免状を汚損したとき
- (5) 保安講習を受講したとき
解説:書換えが必要なのは、氏名が変わったとき、本籍地の属する都道府県が変わったとき、免状の写真が撮影から10年を経過したときです。現住所や勤務先は免状に記載されていないため、変わっても書換えは不要です。汚損・破損・亡失・滅失は書換えではなく再交付の申請事由です。
覚え方:書換えは「氏名・本籍・写真10年」。住所は関係ない。
根拠:危険物の規制に関する政令 第34条、危険物の規制に関する規則 第51条第2項
問26 免状 危険物取扱者免状の書換え・再交付について、誤っているものはどれか。
- (1) 書換えは、免状を交付した都道府県知事に申請することができる
- (2) 書換えは、居住地又は勤務地を管轄する都道府県知事に申請することもできる
- (3) 再交付は、免状の交付又は書換えをした都道府県知事に申請することができる
- ✅ (4) 再交付は、居住地を管轄する市町村長に申請しなければならない
- (5) 亡失により再交付を受けた者が、亡失した免状を発見したときは、10日以内に再交付を受けた都道府県知事に提出しなければならない
解説:再交付の申請先は、免状の交付または書換えをした都道府県知事です。市町村長ではありません。書換えの申請先は、交付した知事のほか、居住地・勤務地の知事でもかまいません。亡失した免状を見つけたときは、10日以内に再交付を受けた知事に提出します。
根拠:危険物の規制に関する政令 第34条、第35条
問27 免状 危険物取扱者免状について、誤っているものはどれか。
- (1) 免状は、危険物取扱者試験に合格した者に対し、都道府県知事が交付する
- (2) 免状の返納を命じられ、その日から起算して1年を経過しない者には、免状の交付を行わないことができる
- (3) 消防法令に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わった日から2年を経過しない者には、免状の交付を行わないことができる
- (4) 免状の返納を命じることができるのは、免状を交付した都道府県知事である
- ✅ (5) 免状の効力は交付を受けた都道府県内に限られ、他の都道府県で取扱作業を行うには届出が必要である
解説:免状は全国どこでも有効で、他の都道府県で取扱作業をするための届出はありません。交付は試験に合格した者に都道府県知事が行い、返納命令も交付した知事が行います。返納命令から1年、または消防法令違反で罰金以上の刑の執行を終わってから2年を経過しない者には、交付しないことができます。
根拠:消防法 第13条の2
問28 保安講習 危険物の取扱作業の保安に関する講習(保安講習)について、正しいものはどれか。
- (1) 免状の交付を受けた者は、取扱作業に従事しているかどうかにかかわらず、3年ごとに受講しなければならない
- (2) 保安講習は、免状を交付した都道府県で受講しなければならない
- (3) 危険物保安監督者に選任されていない危険物取扱者には、受講の義務はない
- ✅ (4) 製造所等で危険物の取扱作業に従事している危険物取扱者は、定められた期間ごとに受講しなければならない
- (5) 受講期限までに受講しなかった場合、免状は自動的に効力を失う
解説:受講義務があるのは、製造所等で危険物の取扱作業に従事している危険物取扱者です。免状を持っていても取扱作業に従事していなければ義務はありません。講習はどの都道府県でも受講できます。受講しなくても免状が自動的に失効することはありませんが、法令違反として免状返納命令の対象になることがあります。
根拠:消防法 第13条の23、危険物の規制に関する規則 第58条の14
問29 保安講習 過去2年以内に免状の交付も保安講習の受講もしていない危険物取扱者が、新たに製造所等で危険物の取扱作業に従事することになった。保安講習はいつまでに受講しなければならないか。
- (1) 従事することとなった日から3か月以内
- (2) 従事することとなった日から6か月以内
- ✅ (3) 従事することとなった日から1年以内
- (4) 従事することとなった日から2年以内
- (5) 従事することとなった日から3年以内
解説:新たに取扱作業に従事することになった者は、従事することとなった日から1年以内に受講します。その後は、受講日以後の最初の4月1日から3年以内ごとに受講します。従事する日の前2年以内に免状の交付か講習の受講をしていた者は、その日以後の最初の4月1日から3年以内に受講すればよいとされています。
覚え方:最初は「1年以内」、その後は「4月1日から3年以内」。
根拠:危険物の規制に関する規則 第58条の14
問30 危険物保安監督者 危険物保安監督者について、誤っているものはどれか。
- (1) 甲種又は乙種危険物取扱者で、製造所等において6か月以上の危険物取扱いの実務経験を有する者のうちから選任する
- (2) 丙種危険物取扱者は、危険物保安監督者になることができない
- (3) 製造所等の所有者等は、危険物保安監督者を選任又は解任したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない
- ✅ (4) 乙種第4類の危険物取扱者は、6か月以上の実務経験があれば、どの類の危険物を取り扱う製造所等でも危険物保安監督者になることができる
- (5) 移動タンク貯蔵所では、危険物保安監督者を定める必要はない
解説:乙種危険物取扱者が保安監督者になれるのは、免状を受けた類の危険物を取り扱う製造所等に限られます。乙種第4類なら第4類を取り扱う施設だけです。保安監督者は甲種・乙種で実務経験6か月以上の者から選任し、丙種はなれません。移動タンク貯蔵所では選任不要です。
根拠:消防法 第13条第1項・第2項、危険物の規制に関する政令 第31条の2
問31 危険物保安監督者 貯蔵し又は取り扱う危険物の品名・数量にかかわらず、危険物保安監督者を定めなければならない製造所等はどれか。
- (1) 屋内貯蔵所
- (2) 地下タンク貯蔵所
- (3) 販売取扱所
- (4) 屋外貯蔵所
- ✅ (5) 給油取扱所
解説:製造所・屋外タンク貯蔵所・給油取扱所・移送取扱所は、品名や数量にかかわらず危険物保安監督者が必要です(一般取扱所も一部の例外を除き必要)。屋内貯蔵所・地下タンク貯蔵所・販売取扱所・屋外貯蔵所などは、引火点40℃未満の第4類を扱う場合や指定数量の30倍を超える場合など、品名・数量によって必要かどうかが決まります。移動タンク貯蔵所は不要です。
根拠:危険物の規制に関する政令 第31条の2
問32 定期点検 次の製造所等のうち、定期点検を実施しなくてもよいものはどれか。
- (1) 地下タンク貯蔵所
- ✅ (2) 屋内タンク貯蔵所
- (3) 移動タンク貯蔵所
- (4) 地下タンクを有する給油取扱所
- (5) 移送取扱所
解説:屋内タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所・販売取扱所は、定期点検の対象外です。地下タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・移送取扱所は数量にかかわらず対象、給油取扱所は地下タンクを有するものが対象です。製造所(10倍以上)・屋内貯蔵所(150倍以上)・屋外タンク貯蔵所(200倍以上)・屋外貯蔵所(100倍以上)なども対象になります。
覚え方:定期点検が要らないのは「屋内タンク・簡易タンク・販売」。
根拠:危険物の規制に関する政令 第8条の5
問33 定期点検 製造所等の定期点検について、誤っているものはどれか。
- (1) 定期点検は、原則として1年に1回以上行わなければならない
- ✅ (2) 定期点検を行ったときは、その結果をその都度、市町村長等に届け出なければならない
- (3) 定期点検の記録は、原則として3年間保存しなければならない
- (4) 定期点検は、危険物取扱者又は危険物施設保安員が行う
- (5) 危険物取扱者の立会いを受ければ、危険物取扱者以外の者も定期点検を行うことができる
解説:定期点検の結果は記録を作成して保存する義務がありますが、市町村長等への届出は不要です。点検は原則1年に1回以上、記録は原則3年間保存します。点検は危険物取扱者または危険物施設保安員が行い、危険物取扱者の立会いがあれば取扱者以外の者も行えます。
根拠:危険物の規制に関する規則 第62条の4、第62条の6、第62条の7、第62条の8
問34 定期点検 定期点検の記録に記載しなければならない事項として、規則に定められていないものはどれか。
- (1) 点検をした製造所等の名称
- (2) 点検の方法及び結果
- (3) 点検年月日
- (4) 点検を行った危険物取扱者等又は点検に立ち会った危険物取扱者の氏名
- ✅ (5) 点検に要した費用
解説:定期点検の記録事項は、点検をした製造所等の名称、点検の方法と結果、点検年月日、点検を行った者(危険物取扱者・危険物施設保安員)または立ち会った危険物取扱者の氏名です。費用の記録は定められていません。
根拠:危険物の規制に関する規則 第62条の7
問35 予防規程 予防規程について、誤っているものはどれか。
- (1) 予防規程は、製造所等の火災を予防するため、所有者等が定める保安に関する規程である
- (2) 予防規程を定めたとき及び変更するときは、市町村長等の認可を受けなければならない
- (3) 製造所等の所有者等及びその従業者は、予防規程を守らなければならない
- (4) 市町村長等は、火災の予防のため必要があるときは、予防規程の変更を命ずることができる
- ✅ (5) 予防規程は、危険物保安監督者が作成し、市町村長等に届け出れば足りる
解説:予防規程は製造所等の所有者・管理者・占有者が定め、市町村長等の「認可」を受けます(変更するときも同様)。届出ではありません。所有者等と従業者はこれを守らなければならず、市町村長等は必要に応じて変更を命じることができます。
根拠:消防法 第14条の2
問36 移動タンク貯蔵所 移動タンク貯蔵所による危険物の移送について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) すべての危険物について、移送の経路などをあらかじめ所轄消防署長に届け出なければならない
- (2) 移送する危険物を取り扱うことができる危険物取扱者が乗車しなければならない
- (3) 乗車する危険物取扱者は、免状を携帯しなければならない
- (4) 完成検査済証は、移動タンク貯蔵所に備え付けておかなければならない
- (5) 連続運転時間が4時間を超えるなど長時間にわたる移送は、原則として2人以上の運転要員を確保しなければならない
解説:移送経路などを記載した書面をあらかじめ消防機関に送付する必要があるのは、アルキルアルミニウム・アルキルリチウムなど特定の危険物の移送に限られます。すべての危険物ではありません。移送時は危険物取扱者が乗車して免状を携帯し、完成検査済証などの書類は車両に備え付けます。
根拠:消防法 第16条の2、危険物の規制に関する政令 第30条の2、危険物の規制に関する規則 第47条の2
問37 運搬 危険物の運搬について、誤っているものはどれか。
- ✅ (1) 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときは、危険物取扱者が乗車しなければならない
- (2) 指定数量未満の危険物を運搬する場合にも、運搬の技術上の基準が適用される
- (3) 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときは、車両の前後の見やすい箇所に「危」の標識を掲げる
- (4) 指定数量以上の危険物を車両で運搬するときは、その危険物に適応する消火設備を備える
- (5) 運搬容器は、収納口を上方に向けて積載する
解説:「運搬」(容器に入れて車両で運ぶこと)では、危険物取扱者の乗車は義務づけられていません。乗車が必要なのは移動タンク貯蔵所による「移送」です。運搬の基準は数量にかかわらず適用され、指定数量以上なら「危」の標識と消火設備が必要です。
覚え方:運搬は乗車不要、移送は乗車必要。
根拠:消防法 第16条、危険物の規制に関する政令 第28条〜第30条
問38 運搬 第4類の危険物を運搬するとき、運搬容器の外部に表示する注意事項はどれか。
- (1) 火気注意
- (2) 禁水
- ✅ (3) 火気厳禁
- (4) 衝撃注意
- (5) 空気接触厳禁
解説:第4類(引火性液体)の運搬容器には「火気厳禁」と表示します。運搬容器には、品名・危険等級・化学名、第4類の水溶性のものは「水溶性」、数量、注意事項を表示します。
根拠:危険物の規制に関する規則 第44条
問39 運搬 危険物を運搬する場合(いずれも指定数量の10分の1を超える量)、混載が禁止されている組合せはどれか。
- (1) 第4類と第2類
- (2) 第4類と第3類
- ✅ (3) 第4類と第6類
- (4) 第4類と第5類
- (5) 第2類と第5類
解説:第4類は第2類・第3類・第5類と混載できますが、第1類・第6類(酸化性の物質)とは混載できません。酸化性の物質は可燃物の燃焼を激しくするためです。第2類は第4類・第5類と混載できます。なお、指定数量の10分の1以下の危険物にはこの制限は適用されません。
覚え方:混載OKは「1-6、2-4・5、3-4、4-2・3・5」。
根拠:危険物の規制に関する規則 第46条、別表第4
問40 貯蔵・取扱いの基準 製造所等における危険物の貯蔵・取扱いの共通の基準について、誤っているものはどれか。
- (1) 許可若しくは届出をした品名以外の危険物、又は届け出た数量・倍数を超える危険物を貯蔵し、取り扱わない
- (2) 危険物のくず・かす等は、1日に1回以上、その性質に応じて安全な場所で廃棄その他適当な処置をする
- ✅ (3) 貯留設備や油分離装置にたまった危険物は、あふれないように随時下水に流して処理する
- (4) 危険物が残存している設備・機械器具・容器等を修理する場合は、安全な場所で危険物を完全に除去した後に行う
- (5) 可燃性の蒸気が漏れるおそれのある場所では、火花を発する機械器具等を使用しない
解説:貯留設備や油分離装置にたまった危険物は、あふれないように随時くみ上げます。下水や河川に流してはいけません。くず・かすの1日1回以上の処置、残存危険物を完全に除去してからの修理、火花を発する器具の使用禁止は、いずれも正しい基準です。
根拠:危険物の規制に関する政令 第24条
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基礎的な物理学及び基礎的な化学
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危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
第1類〜第6類の特徴、第4類に共通する性質と火災予防・消火の方法、ガソリン・灯油・軽油・アルコール類など品名ごとの代表的な物質の性状を問います。
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