乙4(危険物取扱者 乙種第4類)の合格率は、令和7年度(2025年4月〜2026年3月)で31.9%でした。受験者222,545人のうち、合格者は71,059人です(一般財団法人 消防試験研究センター公表の試験実施状況による)。乙種のほかの類が60%台であるのと比べると、ほぼ半分の低さです。この記事では、数字の比較と、合格率が低い理由、対策のポイントを整理します。
令和7年度の合格率
| 種類 | 合格率 |
|---|---|
| 甲種 | 34.0% |
| 乙種第1類 | 65.7% |
| 乙種第2類 | 66.0% |
| 乙種第3類 | 65.1% |
| 乙種第4類 | 31.9% |
| 乙種第5類 | 62.1% |
| 乙種第6類 | 67.6% |
| 丙種 | 48.0% |
令和6年度の同じ時期の乙4の合格率は31.7%で、前年度とほぼ同じ水準です。受験者は危険物取扱者試験全体(約31万人)の7割ほどを乙4が占めていて、いちばん多くの人が受ける区分です。
乙4の合格率が低い理由
試験そのものが特別に難しいというより、受験者の層が違うことが大きな理由と考えられます。
- 初めて危険物の勉強をする人が多い:乙4は最初に受ける区分になりやすく、法令も物理・化学もゼロから学ぶ人がほとんどです。
- ほかの類は科目免除の受験者が多い:乙種の免状を1つ持っていると、ほかの類は法令と物理・化学が免除になり、「性質・消火」の10問だけで受けられます。乙1〜乙6の合格率が高いのは、すでに乙4などに合格した人が多く受けているためです。
- 仕事の都合で受ける人も多い:仕事で必要になって受ける人もいて、勉強時間を十分にとれないまま受験するケースもあると考えられます。
つまり、範囲をしぼってきちんと準備すれば、合格率の数字ほど難しい試験ではありません。
合格基準は「科目ごとに60%以上」
乙4の試験は5択・35問・2時間で、3科目それぞれで60%以上の正解が必要です。
| 科目 | 問題数 | 合格に必要な正解数 |
|---|---|---|
| 危険物に関する法令 | 15問 | 9問以上 |
| 基礎的な物理学及び基礎的な化学 | 10問 | 6問以上 |
| 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 | 10問 | 6問以上 |
合計点ではなく科目ごとに判定されるため、法令が満点でも、物理・化学が10問中5問なら不合格です。物理・化学と性質・消火は10問しかないので、5問まちがえた時点で不合格になります。化学が苦手な人は、物理・化学の科目に特に注意が必要です。
受験の前に知っておきたいこと
乙4は受験資格がなく、誰でも受けられます。試験は都道府県ごとに年に何回も行われ、住んでいる都道府県以外でも受験できます。受験料は乙種で5,300円(2026年10月時点)です。
1回で受からなくても、次の試験日までの間隔が短いのが乙4の特徴です。不合格だった場合は、科目ごとの結果を見て、届かなかった科目を中心に復習すると、次の受験で合格しやすくなります。勉強をやり直すときは、テキストを最初から読み直すより、まちがえた問題を集中的に解き直すほうが効率的です。
また、乙4に合格すると、ほかの乙種(第1・2・3・5・6類)は「性質・消火」の10問だけで受験できるようになります。乙種を4種類そろえると甲種の受験資格も得られるので、乙4は危険物取扱者の資格を広げていく最初の一歩になります。
合格するための3つのポイント
- 苦手科目を作らない:得意な法令をさらに伸ばすより、いちばん弱い科目を6割に乗せるほうが合格に近づきます。
- 出題テーマをしぼる:物理・化学は毎回、燃焼・引火点・静電気・消火・物質の分類などが中心です。引火点・発火点・燃焼点の違いや静電気の問題の解き方のように、よく出るテーマから固めましょう。
- 本番形式で科目別の点数を確かめる:当サイトの模擬試験は、本番と同じ35問・2時間で、科目ごとに60%に届いたかを表示します。
勉強の進め方は乙4の勉強時間と独学スケジュールで、試験の申込みや受験料は乙4の試験概要で解説しています。
まとめ
- 乙4の合格率は令和7年度で31.9%(令和6年度の同時期は31.7%)
- ほかの乙種(60%台)が高いのは、科目免除で受ける合格経験者が多いため
- 合格基準は科目ごとに60%以上。10問の科目は5問ミスで不合格
- 苦手科目をなくし、よく出るテーマから固めれば独学でも十分ねらえる
合格率などの数字は年度ごとに変わります。最新の情報は、消防試験研究センターの公式サイト(https://www.shoubo-shiken.or.jp/kikenbutsu/)で確認してください。